社員数90,000人!の企業の経営顧問の方から質問されました。 「自律分散型の組織にしていきたいんですけど、DXOでうまいこといきますかね?テキスト読んだんですけど、坂東さんの失敗事例が書いてるから・・・」 たしかにテキスト冒頭の解説には、所長坂東の葛藤やこれまでうまくいかなかったことが綴られています。
しかし・・・
「だから、大丈夫なんです!」と語る坂東。その理由は?
坂東:質問を頂きました。セミナーに参加してくれた方で将来自律分散型の進化型組織に移行したいと。その時にDXOできたらいいなと言ってくれてて、実はその方社員9万人規模の組織の顧問をされてるそうで・・・!
小野:9万人?!大企業〜!
坂東:全国に2000拠点あるような大企業。
今までは超トップダウンで、創業者の人が全て自分で決めていて。その方が最近亡くなったそうで、今後の経営体制をどうしようかと協議しているところだと。
その方は以前ご自身が経営していた会社でも自律分散型の組織を目指していたりして、今回もそうしたいそうなんだけど、DXOテキストを読んだりセミナーに参加してくれたりする中で「DXO大丈夫っすか?」と言われてしまって。苦笑
テキストの冒頭に「DXOがなぜ生まれたのか?」とういう私の挨拶文があって…
自分が創業した会社なのに、会社に行きたくなくなってしまったり、業績とは別の部分で閉塞感に包まれていた頃、思い切っていろいろなものを手放した経緯が書いてあるんだよね。
実際にいろんな権限を手放した後も、いろんな試行錯誤があってうまくいかないことも多々あったと。
例えば、社員が退職したり、給料を決める会議は全く盛り上がらなかったとか、情報の透明化で経費をオープンにしたら炎上したとか。
いろいろ悩みながら進んできましたと、正直に書いてたら…
「大丈夫ですか?」と聞かれて。
不安を煽るつもりは全くないんだけれど、不安になるのは当然だなと。
でも、「大丈夫です!」と言いたいんです!!
DXOのプログラムはそういう失敗体験に基づいて開発した経緯もあるし、手放す経営ラボラトリーを立ち上げてたくさんの進化型組織の会社をリサーチし、研究して、成功体験はまとめてメディアで発信しているんだけど、隠れた失敗談も実はたくさんある。
というわけで、自分の経験も含めいろんな会社が経験した酸いも甘いも分かった上でどうしたらうまくいくのかを研究して作ったプログラム。
だから大丈夫なんです。
小野:確かに。私たちが全部その痛みを経験しているからもうないですよね。
坂東:痛みがゼロにはならないかもしれないけど、いろんな経験に基づいて作っているのはすごく大きい。
今はなぜ3年前うまくいかなかったのが分かるのよ。
小野:炎上したり、ゴタゴタがある度に、ミーティングをして今後どうするのか、どうすればよかったのか?を話し合ってその時点での最適解を導き出してきたから、常にアップデートされてますよね。
坂東:そうなんだよね。いろんな体験を通して常にアップデートしてきたからね。
実は、今だからわかる、3年前に何でうまくいかなかったかのポイントが2つあるんだよね。
小野:はい!当てましょうか?「手放しきれてなかったから!」笑
坂東:それは大きいね。苦笑
小野:「手放す」と言っときながら、しがみついてるじゃんって。
こちょこちょして握りしめているものを手放すの手伝ってあげたかったです。笑
坂東:「手放しきれてない」う〜ん、それは3つ目の理由だわ。
結局自分の中での変化だよね。口では言ってるんだけど、頭とか行動が追いついていない。それは自分では気付けなかった。もともと考えていた2つのポイントの1つ目は、「一気にやりすぎた」ルールとかツールとか全部!
slackなどのチャットツールのルールを決めずに1から話し合って決めようとしすぎた。
そしてメンバーの声も聞かなかった。
僕がやりたいからやったんだけど、進め方はメンバーの意見を聞けばよかったなと。
ステップを細かくきったり、時間軸も長く取ったらもっと違ってただろうなと。もう1つは、全部話し合いで決めようとしていたこと。
全部リセットした上で、仕事の役割分担を全部話し合いで決めてたけど、めちゃくちゃ時間がかかったよね。
決め方も決めてなくて、全部ミーティンングで決めようとしてて、意見もでないし。
今まで全部僕が決めてたから、メンバーも自分の意見を言っても、どうせ坂東さんが決めるんだろうなって感じだっただろうし。
なので今は決め方、意思を持った人、やりたいと思った人が決めていいというルールにしてる。
当時はティール組織でいうグリーン型の組織だったと思う。
全部話し合い、合議制で決める、そんなわけで時間もかかるし、ぼやっとした状態が続いていたなと思う。
そういうことを経て、今はどうしたらスムーズにいくのかがメンバーも含めてわかっている。何か問題があったらすぐに改善するために、意見を言い合える風土もできてきているので、その風土作りも大事だと認識してる。
小野:研究員のコミュニティでもこの風土は浸透してますよね。
やりたい人がやるとか、助言プロセスとか。
坂東:助言プロセスに慣れてない人もいるので、研究員の活動を通して練習しながらサポートしながらやってるね。一気にやるのは大変だと身に染みてます。
小野:健康的じゃないですよね。心の負担がすごかったですよね。健康じゃないとちゃんとした意識で考えられないし。
坂東:いいこと言うね。現状にそこまで不満がなければ、わざわざやるのは大変。
だから、よく考えたらわざわざ変えなくてもいいことだってあっただろうし。
僕はとにかく全部オープンにしたいと思ってたけど、そこまで見せなくても、見たくもないって気持ちもあるだろうし。
小野:はじめ、オープンになるって時はワクワクして楽しみだったんですけど、実際参加するとキツイ・・・。
変な感情が込み上げてきますよね。
それを乗り越えれば新しい景色が見えるなら、ちょっと苦しくても意見しながら、変容を楽しみたいですね。
坂東:そうだね。オープンになったけど、別に全部オープンにしなくてもいいじゃんみたいな話になったじゃん。
丸見えにするのが言い訳ではなくて、必要な情報が見えているし、見たい人にはいつでも見れる状態であることが大事だということを、私たちも痛みを伴って学んだよね。
小野:本当ですね。来月、4月のトークライブのテーマと同じですね。
坂東:「痛みから学んだ手放してはいけないこと」と言うのがテーマですね。
というわけで、「大丈夫ですか?」の回答としては、「大丈夫!」です。
うまくいくかどうか身を持って体験し、たくさんの進化型組織をリサーチし、その先駆者として注目されてきた武井浩三さんたちと一緒に作ったDXO。
DXOは順番や進め方などが、どんな企業規模や業態でも無理なくできるようになっているので、テキストをぜひ読んでもらって、自ら試してほしいですね。
小野:テキストも無料で3部まで郵送しているのでぜひお申し込みください。
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