ラボの裏側では、進化型組織である手放す経営【デジタルトランスフォーメーション時代の組織デザインDXO】を自らの組織で実践しながら進化してきた過程を赤裸々に研究報告します。
達成型組織だった組織がしだいに進化型組織へと進化する過程で実践したことや、それらを運用する際に起こった失敗例や解決策など。これから、組織をアップデートしていきたい!とお考えの方のご参考になれば幸いです。
進化型組織へと進化する上で大切な要素「見える化」
進化型組織へ移行していく上で
欠かせないのは情報を見える化することです。
しかし、「見える化」と一言で言っても「何を?」という疑問が生まれます。
見える化した方が良い要素はたくさんあります。
例えば
・企業理念
・組織図と役割
・各人の仕事内容
・コミュニケーション
・貢献度(パフォーマンス)
・管理会計情報
・財務会計情報(PL,BS,CF)
・人事評価
・給与・報酬情報
・経費 etc…
そして、これらをどうやって見える化するの??
組織のあらゆる流れを滑らかにすること。
それが進化型組織への移行をサポートするプログラム DXOで成し遂げたいこと。
今回は情報の流れという観点やテレワークを円滑にする上で、
とても大事な「コミュニケーション」の見える化について取り上げます。
コミュニケーションが見える化するまでの実践の軌跡
1)メール時代
仕事のやりとりをメールでしていた頃、それぞれのやりとりは1対1。
上司に対し「私はちゃんとやってますよ」を示すために上司をCCに入れたり、
「これは知っておいてね」の意思表示で関係者をBCCに入れたり。
こんな感じで仕事を進めていた。
【当時のエピソード】
まだ入社して間も無く、会社に私のデスクがなかったけれど、ランチをみんなでしよう!
と誘われており、指定の飲食店で待つこと15分・・・
来ない・・・「今日のランチは変更になりましたか?」と出先からメールを送信。
「す、す、すみません!」と所長坂東からの返信。
他メンバーには変更の周知をしていたけれど、
私はオフィスにいなかったので知らなかった・・・というオチ。
これも、私と所長坂東の1対1のメールのやりとりだったから
他のメンバーは所長が変更の通知をし忘れていること、
そもそも食事に誘っていることすら知る由もありませんでした。
2)LINE時代
チームでライングループを作り、あらゆるやりとりがそこでされていました。
「今日、体調悪いので休みます」から、簡単な業務連絡まで。
情報の流れるスピードが早く、大事な案件(絶対にスルーされたくないもの)はライングループでやりとりされることはなく、個別のトークルームでのやりとりとなります。
というわけで、やはり1対1のやりとりとなり、情報の見える化度は低いまま。
3)Chatwork(チャットワーク)時代
チャットワークなる便利なコミュニケーションツールがあるぞな?
そんな噂をキャッチし、それを取り入れ実践した私たち。
しかしながら、社内のメンバーでチャットワークを使うことはほとんどなく、外部パートナーさんとやり取りをする時にだけ使用。
あらゆるプロジェクトごとにグループチャットを作っているのですが、
各チャットルームに招待されない限り、そこで繰り広げられるやり取りを見ることはできず(存在も知らず)、
誰がなんの仕事をしているのか、よく分からない状況。
ただ、現在もチャットワークは併用しております。
(クライアントさんによって)
4)Slack(スラック)時代の到来(今)
1年半ほど前に手放す経営ラボにジョインした福田氏の助言により、Slack(スラック)が導入されました。
現在は、Slack(スラック)で落ち着いてます。
というか、一気にいろんなことが進化しました!!
■Slack(スラック)の良いところ
それは、階層でチャンネルを分けられること!!
まず、そもそものビジネスモデルから役割を考えます。
我々の目的を達成するために必要な機能は何か?と。
それを考慮した上で、日々の仕事を大項目、中項目、小項目に分けます。
例)
大項目ーマーケティング
中項目ーオンライン
ーオフライン
小項目ーオンラインーwebサイト
ーSNS
ーSEO
ーオフラインーセミナー
ーイベント
ークロージング
といった具合。
そして、その項目ごとに番号を振ります。
1_ マーケティング
1-1_ オンライン
1-1-1_webサイト
1-1-2 _SNS
1-1-3 _SEO
こんな感じ。
すると、スラックが自動的に順番ごとに並べてくれます。
こうやって階層ごとに仕分けておくことが、
その他の見える化要素でも役に立ちます。(それはまた別記事で)
ただし、あまりにもチャンネルを細分化するのも
「この内容ってどのチャンネルに投稿すべき?」
と迷いが生じる可能性もあり、チャンネルを作成する粒度には注意が必要です。
いらないな!と感じたら整理しながらアップデートしていくことをお勧めします。
こうやって仕事の仕分けをし、
普段のやりとりをSlack(スラック)でするようになった私たちは、大きな勘違いをしました。
Slack(スラック)を実践してみて、情報の見える化は進んだ!仕事の内容も、
誰がどれだけ仕事をやってるかも、全部見れちゃうから、
見える化してるって言えるよね。という大きな勘違いです。
確かに、それぞれのチャンネルのやりとりは見ようと思えば見えるけど、だからといって仕事内容やパフォーマンスまで見えているわけではないのです。
勘違い!印象的なエピソード
メンバー:社長がどこで何してるかよくわかりません。
社長:いや、Slack(スラック)見れば分かるよね。
メンバー:・・・・
結論
Slack(スラック)というツールはコミュニケーションを見える化するには、
とても良いツールである。
1対1のやり取りで情報が埋もれることなく、
チャンネルを覗けばどこでどんな仕事が進行していて、
誰が関わっているのか。を知ることができる。
が、しかし!仕事内容やパフォーマンスまで見えるのかというと、違う。
とはいえ、実践してみて現在のところ、
Slack(スラック)に勝るコミュニケーションツールはないのではないか。と考える。
と、思っていたら!最近、Slack(スラック)を使った
組織診断を開発しているスタートアップが登場しました。
「Slackのデータで、組織の「健康状態」がよく分かる」
企業が普段利用しているSlackのデータを解析して、従業員のコンディションや業務時間などを客観的に可視化するサービス
普段使っているツールの利用状況を解析するだけなので、従業員のストレス度合いやモチベーションなどを分析するために、わざわざアンケートを取る必要はありません。しかも、理論的には毎日、リアルタイムなデータを取得することができます。NEWS PICKS記事一部抜粋
こちらを開発している会社が考える
ファクトベースの組織診断は私たちが考える世界と似ています。
このサービスが実現すればさらに見える化は進んでいくと思います。
今後に期待です!!