これまで規模の大小を問わず多種多様な組織の課題解決に携わるも、時代の変化で、社員教育や人材採用などの各論では根本的な課題解決ができないと感じ、2018年手放す経営ラボラトリーを設立しました。今回は手放す経営ラボラトリーの設立の経緯を改めて振り返ってみたいと思います!
組織の閉塞感が息苦しく、全てリセットした2017年
2017年の7月に、私が創業した(株)ブレスカンパニーが新年度を迎えるにあたって、権限とかコントロールを全部リセットすることをやりまして、そこから試行錯誤の日々が始まったのですが…
それまでは人事コンサルティングサービスの会社を経営してました。主に、採用プログラムを作ったりや社員教育体制づくりなどをしてたんですが…。
2017年のリセットと同時に新しい進化型組織にまつわるものを事業にできないかと模索しました。
以前勤めていた会社の社長(安田佳生さん)がブランディングの会社をしていて経営顧問として関わってくれていて、その人に相談してどんな風に事業にできるか?ビジネスモデルを作るミーティングをしていました。
私の中に、こうしたい!というのがないので中々まとまらず。
やっとのことで方向性が決まった時に、この事業に名前をつけようとコピーライターさんに入ってもらってネーミングをつけました。
当時、書籍「ティール組織」も発売されてなくて、ホラクラシー という言葉はあったけど使いたくないと思って、日本的なネーミングで自分たちらしいネーミングがいいということで『手放す経営』という言葉が生まれました。
その当時の「手放す」は経営者に向かって発信していました。
経営者が今までの固定観念とか常識を手放さないとダメというメッセージです。
「今までの固定観念や経営スタイルを手放しますか?それとも経営を手放しますか?どっちかですよ。」
攻撃的なメッセージが含まれていたんですが、手放す経営というネーミングができてこれはいい!と私自身は思っていたんですが、周りの経営者の評判はよくなかったです。
ラボメディアの立ち上げ。発信していたらポツポツ仲間が増えてきた2018年
何か発信していきたいとウェブメディアを作って進化型組織のリサーチなどもしていこうと思ったのが2018年の年末年始です。
私は算命学の宿命理論を信じていて、2018年2月4日から天中殺という2年間の厄年に入るとなっていて。2月4日以降は新しい事をすると失敗すると言われていたので、2月3日までになんとか立ち上げないといけない。
ウェブメディアを立ち上げようと思ったのが1月中旬。全く時間がありません。笑
バタバタと作って形だけでも2月3日にスタートさせた経緯があります。
webメディア制作の経緯はほとんど1人でやっていたので、編集長の亜矢子さんも関わってなかったんですが、編集長は亜矢子さんにお願いしたいと思って相談したら引き受けてくれて。
そこから情報発信やリサーチが始まりました。
発信をしていた当時は旧来型のマーケティングで考えていたので、発信して、見てくれる人を増やして、セミナーにきてもらってクロージングするという中で、引っかかって来てくれたのが乾さんです。
乾さんがセミナーやトークライブのイベントに来てくれて、当時何をするかも決まっていませんでしたが、「研究員募集」というバナーをラボメディアに貼っていたら、そこに応募してくれました。
進化型組織の第一人者、武井浩三がジョインした2019年
そうこうしているうちに、武井浩三さんがダイヤモンドメディア を辞めると聞いて、退職するんだったら手伝ってもらえないかなと思って、武井さんに声かけをしました。
それが2019年の9月です。武井さんには、組織づくりと商品開発をしてほしいと。
それまではセミナーをして、「手放す経営」の実践方法などを伝えていたり、組織OSを会社に合わせてオーダーメイドでデザインするなどをしていたのですが、それだと属人的でこれまでと変わらない。
そもそも組織コンサルティング会社として大きくしたいとは思ってなかったんですよね。
コンサルタントをたくさん採用して育成するのが時代に合ってないと思っていたので。
その当時から10年後に進化型組織が全体の3割、50〜100万社が進化型組織のOSを入れているだろうと。
その時にコンサルタントを何百人も養成したところで追いつかないし、組織化するのも管理型マネージメント型なので管理するのも合わないし、その時から組織のOSを実際に作りたいと思っていたんです。
組織OSがパソコンに実装されて自動的にアプリとして搭載され、使っているうちに勝手に進化型組織になっている。
こんなふうに変容していくものが作れればいいなと思っていました。
そこに行く前にまずはなんらかの形を作って、いろんな会社にインストールさせてもらう事を通じて、自社でも実験しながら、実証実験じゃないですけど、その変容を見ることで知見を集めてOSを開発しようと構想していました。
そこで武井さんに組織OSの開発の手伝いをお願いして入ってもらったわけです。
武井さんはその当時、あまり乗り気ではなかったですね。
自然経営をされていたので、自然経営は自然の摂理で組織が変容するのを大切にしているので、型を作るというのは武井さんの考えと違うんですよね。
自然経営は耕して、種をまいて見守るというステップじゃないですか。
私はもう少し現実的なので、それではほとんどの会社はうまくいかないだろうと思ってまして。
やっぱり自然の摂理だけでは大半の経営者はやれないと思っていて。
私は私と同じような昭和な経営者にすごく関心があって、変容してもらいたい、このままじゃ行き詰まってしまって、どうしたらいいかわからない!こんな人たちをサポートしたいと思った時に、「見守りましょう」ではうまくいかないと思い、何か型がほしいと思っていたので、無理やり武井さんにお願いして、渋々ですが、「やりましょう」と言ってもらえました。
ただ、武井さんが自分で型を作ることはできないので、武井さんの今までの経験や理論をワークショップという形で僕たちに実践してくれるので、それをテキストとして、まとめましょうと。
その時に乾さんが「びかっ!!!」と来たんですよね!
乾さんに聞いたら、実は乾さんテキスト作りの名人だという話になって。
そんなテキスト作りが得意な人とか世の中にそんなにいないじゃないですか。
これはすごいと思いました。
3人が中心となって武井さんのワークショップを体験しながら、私のやってきた組織コンサルティングの流れも踏まえながらテキスト化していきました。
進化型組織、知見の結晶DXOコンサルテキストが完成した2020年
そうして開発期間半年かけてできたのがDXOのプログラムなんですよね。
めちゃくちゃ嬉しかった。
今の12回のワークショップで組織を進化することができるということでやったのが2020年の3月に完成しました。
いよいよどうやってマーケティングしていこうかと、考えた時に、マーケティングの仕方も進化型であるべきだという話になって。
当時、私はこのプログラムを契約してくれる会社に対して提供するものだと思っていた。
コンサルテキストとして使おうと思っていたんですが、そうじゃなくて、コンサルテキストは公開しようと言われて、「げっ!」となったんですね。
「競合とか同業に使われたらどうするんですか?」と言ったら、武井さんが競合とかいないんですよ。
みんな仲間ですからとか言われて。
この人頭おかしいんじゃないのかなと思って。笑
思ったんですけど、私自身が進化型組織に到達していないところなので、もしかしたらこんな世界観があるんじゃないかと。僕が分からないところは武井さんに従おうと決めていたので…。
「私の感覚がおかしいのかもしれない。」と思い始めて、公開してみようと決心しました。
DXOまさかの無料公開!とオンラインコミュニティ誕生の2020年4月
これからはコミュニティー作りをして仲間を増やしていくことをしようと。
私にとってはコミュニティー作りはうまくいくとも思わないし苦手意識があったんですけど、武井さんがいるのでやってみようと思って、塾から手放す経営ラボオンラインコミュニティーに改名してスタートしたのが2020年4月です。
オンラインをベースにコミュニティーを作っていくのは、私にとっては始めての感覚で。
どうやって関係性を作るのかと思ってたんですが、コロナの状況下でもオンラインなら結果的に支障なく進められて、それまでオフラインで行っていたトークライブも全てオンライン化。
メンバーも少しずつ増えていき、この中で「優しい組織が増える」ことを持続可能な状態でどうやっていくのか模索しながら、
6月に乾さんと優しい組織プロジェクトを立ち上げて、コミュニティーの中で募集したら10人ぐらい集まってくれて、そこで月2回ミーティングを始めた。
そこに熱い思いをもったメンバーが入ってきてくれたんですが、特にゴールもなくずっと話し合っていて・・・笑
1ヶ月経っても話がまとまらず。苦笑
誰かが、「いい加減なにかしませんか?」となって、7月にたまたま武井さんが来福する予定があったので、そこに集まれる人が集まってリアルキックオフをしよう!となりました。
これが1つの大きな転換点になりました。
コミュニティーが加速し始めた2020年7月
リアルなテキストができたので欲しい人には無料で郵送することを始めました。
すると、テキストの解説も必要だろうということで「ティール的組織の作り方セミナー」をやってみよう。となりました。
すると、数百人という多くの方が集まってくれました。
そこからラボ研究員ができて、インストーラー実践会ができ、去年の10月からこのような動きが始まって仲間が増えて、じゃあ次は経営者向けに何かした方がいいということになって、今年の1月から「手放す経営アカデミア」をしようと。
ここも、経営者向けなんだから、いよいよ有料だろうという話の流れになっていたけど、いや無料だろうって最後の最後まで無料になりました。
「まじかー…」と思いながらも、その時は面白がっていましたね。
「優しい組織が増える」という大きな存在目的が「進化型組織を実践する人を全力で支援するという」目的にアップデートされ、手放す経営アカデミアも現在50名近くの経営者が参加してくれています。
ですから、2017年の時点では私が手放す経営の名前を決めて、ラボメディアを突貫工事で作って、そこに亜矢子さんを無理やりひきづり込んで編集長になってもらって…
2020年4月にオンラインコミュニティーができた時には誰もいなかったのに、今1年経って800名を超えて、ラボ研究員という自分で自らお金を払って参加して積極的に活動してくれている方が50人以上いて、インストーラー実践会のインストーラーも20名以上いて、今年1月に始まった手放す経営アカデミアも40名以上になって…
この状況が私にとって信じられないし、想像もしていなかったですね。
想像していなかった景色に出会えている2021年
「手放す経営」を事業としていろんな企業にやっていきたいと思ってたけど、結局私自身に1番必要だったというか、この1年は私がそれを実践してきたプロセスだったと振り返って思いますね。
私が計画してそのようになったんじゃないというのが面白いですよね。私の思い通りにはなってないです。
コントロールを手放さざるをえなかったですね。
でもやっぱりコントロール願望があるんですよね。
だけど全然違うパラダイムの話が降ってくるので、このレベルでコントロールしようと思っても違うなって、気づかされて、オンラインコミュニティーができると、よりそのパラダイムの広がりが豊かになるので、僕のパラダイムがすごくちっぽけだったと感じられて、新しいパラダイムの海に浸かっている中で、手放す変容が加速している感じですね。
まとめ
坂東さんが手放しながら手放すラボという場所を作ってくれたおかげで、そこにジョインする私たちそれぞれが進化型組織を体感できる場所になっています。
意図せずそういう場所ができたというのはすごいことだなと思っています。
これからも進化し続けていく、手放すラボに乞うご期待♪
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■経営のアップデートを実践したい経営者のための学び場「手放す経営アカデミア」
■手放す経営ラボラトリーでは、“ティール”“ホラクラシー”など進化型組織や最先端の経営スタイルを研究。また、組織を新しくアップデートしていきたいという企業の支援をしています。
■デジタルトランスフォーメンション時代の組織デザインプログラム「DXO」
■オンラインコミュニティー「手放す経営ラボ」 https://www.facebook.com/groups/tebanasu.lab
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