2024年1月、「手放す経営ラボラトリー」は大きな転換期を迎えていた。それは、事業とコミュニティ活動を明確に分けるという決断。
この時、「ラボとも(無料会員)」と「研究員(有料会員)」という新しいメンバーシップ制度もスタート。
◆ラボとも
ラボの世界観に触れたい、交流したい! イベントに参加したり、学んだりしながらラボで遊びたい人
◆研究員
ラボの理念(why)に共感し、実践・活動・事業をともに創りたい人
元々、無料のFacebookグループ「手放す経営ラボラトリー(online community)」には実に3000人超が所属しており、「ラボとも」はこの中のコミュニティのイメージだ。
(「研究員からラボともへ」と移行したメンバーにより、実質傍観者が多かったFacebookグループが活性化するのでは? との期待もあった)
研究員の意思が明確になり、これからどうしていこうか?
そんなタイミングで「興味ある人〜」と広く募集したのが、所長である坂東孝浩(以下、ばんちゃん)。
そしてその声に集まった研究員は15名ほど。
集まったはいいが……「何もない」からの話し合いは難航し、なかなか方向性は定まらず。
いよいよ桜の開花宣言の頃、ついに立ち上がったひとりの男がいた。
「ばんちゃんからドライバーを引き継ぎます!」
※ドライバー:コミュニティの方向性を定める進行役
当初、あたり前のようにハンドルを握っていたばんちゃんだが、本来彼の能力が発揮されるのは助手席だ。
「あーだこーだ」とにぎやかし、その存在感で大いに場を盛り上げ、疲れたら眠る……いや、一歩引いて見守る。
その適正に気づき、名乗りを上げたのが、今後「ラボコミュニティの父」と呼ばれることになるけいただ。
けいたがドライバーを引き継ぎ、ばんちゃんをずっと近くで見てきたるいが、「ラボコミュニティの父母」として誕生。
さて、ここからは「ラボコミュニティ」の父と母、けいたとるいに、激動の2024年を振り返っていただきましょう!
Q、ばんちゃんの声がけでどうして集まったの?
●けいた:僕はずっといろんな人が生き生きと働ける組織環境を作りたいと思っていて、自律分散型・ティール組織というのは、人が幸せになるキーになると思っていました。
2024年1月のリニューアルのタイミングで、離れていく古参メンバーもいたり、中には離れなくても距離感が測れず困惑しているメンバーもいました。
でも僕は、エネルギーが弱くなっていくのはどうしても避けたかったし、なんとかエネルギーが循環する状態を作りたい、そう思って、ばんちゃんの声がけには自然と手を挙げました。
●るい:Podcastでばんちゃんに「やるよね?」って言われて、 「あ、そうですね」みたいな感じだったかな。笑
でも、新しいコミュニティを進める人たちの話を聴いて深めたり、シェアしたりしたいと思っていたから、自然な流れでした。
Q、ふたりが思う父母の役割の違いは?
●けいた:るいちゃんはいつも前にグイッと進めないといけない時に、自然とそれをしてくれる人。場がそうなるんですよね。みんなもそこに違和感なく着いて行きたくなっちゃうっていうか。それはもうるいちゃんにしかできないこと。だから自分の役割としては、その後に場を整えたり、落ち着かせることかなって思っています。
●るい:実は、けいたのことは初めから目をつけていたんです。けいたはキーパーソンになるな、って。理屈じゃなくて、勘が働いたっていうのかな。だから必ず話を聴こうって思っていて、みんなとのMTGの前にも二人でよく打ち合わせをしていました。それでわかったことは、やっぱり当初の勘に狂いはなかったってこと。
まず、「ラボがどうしても好き!」っていう情熱が同じだった。そしてけいたは、整理が得意で理路整然としている。 るいは一気に声かけるのは得意だけど、けいたは丁寧に綺麗に整えてくれる感じ。
だから二人はすごくバランスがいいって思っています。
Q、コミュニティの父母が一番大変だと思った出来事は?
●けいた:7月末の手放すフェス。そこに向かって僕もるいちゃんも、他のコミュニティメンバーも必死……だと思っていました。でもフェス1か月前のMTG。僕がZoomに入ると誰もいなくて。入ってから10分くらいかな、ずっと誰も入ってこなくて思ったんです。
「あれ、僕ってひとりぼっちだった?」って。なんかその時に、糸がプツって切れてしまったようで。
実際、その後に5人くらい来てくれたんですけど、僕は初めの10分の印象が強すぎて。 それでるいちゃんにメッセージして弱音を聴いてもらいました。
※その葛藤はコミュニティの『ふかふかradio』でも話しているのでぜひご視聴ください
でもね、実はその後に仲間に怒られたんです。「わたし居たよ」って。僕の弱音が仲間たちにも伝わって。たしかに遅れたけど「わたし居たよ」って。(みんな子育てとか事情がある中で合間に参加してくれている)
僕は、10分間は一人で寂しかったし、みんなと自分とでは熱量が違うのか? って思ってしまった。でも違った。みんなその瞬間(10分)は来れなかったけど、それでも時間を確保して来てくれていた。そしてその後にみんなと話して、企画も進んだことはたしかだった。
怒ってくれたおかげで気づいたんです。結果に執着しすぎていた自分に。
僕は、「手放すフェスの結果」に執着しすぎて、肝心なことを忘れていました。
本来大切にしたいこと、仲間を信じることをせずに、欲しい未来は手に入らない。
たとえ「よい結果」に見えたとしても、それは本当に僕が欲しい未来ではない。
よし、“結果は手放そう”。そう思ったら、ものすごく楽になったんです。
たった10分(当時の僕には大きかったけど)仲間が来ないことに執着するんじゃなくて、
10分後でも都合をつけて参加してくれる仲間がいる。
そんな仲間を僕は大切にしたいんじゃないか、って気づいてから、僕の見える世界は変わりました。
すると自然とフェス実行委員の熱量もすごく高まってきて……いや、元々熱量は同じだったのかもしれない。ただ、僕が気づけていなかっただけかもしれませんね。
盛況裡に終えた手放すフェスのレポートはこちら
●るい:るいは逆に「手放すフェス」に関しては、一番大変とは思っていなくて。
けいたも周りにいてくれる人も、すごく優秀だから大丈夫! って思っていたかな。
フェスはね、経営チームにはほとんど何をするのか知らせずに当日を迎えたんです。
ぬいさんとかアドバイスしてくれる人もいたけど、スルー。笑(ちゃんと受け止めてましたよ)
りんごプロセスで報酬を決めたり、実行委員の中で新しい試みをたくさんして、他ではできない貴重な体験をしたっていう実感があります。
終わってからもどっと疲れが出る感じではなくて、爽やかな疲労感。
だからすごく大変、って感じではなかったんです。
個人的には、来週に控えている「手放す経営ラボ大新年会」が一番精神的に大変って感じたかも。
実質、動いていたのはフェスの方で。ラボで母と呼ばれるくらい活動してきた中で、実は初めてドライバーを人に任せようって思ったのが新年会なんです。
フェスは、私たちの熱狂で経営陣4人が面白がってくれたらいいな、知らない人たちが出会って素敵な化学反応を起こしてくれたらいいな、というけいたとの想いにまっすぐ突き進むことでエネルギーは消化されたけど、今回はやり場のないエネルギーへのぼんやりとした不安というか。
好きなことだから今まで全力で関わってきたし、まぁ手を尽くしてきたんだけど、逆に手を引いた時にね、ちょっと不安になっちゃったんですよね。
ドライバーの人を信用してないとかではまったくなくて、むしろ、ブランチを盛り上げたいって言ってくれている仲間たちに、こちらからお願いしたんです。
なのに、いざお任せをしてみたら、どれくらいの距離感で関わっていいのかわからなくなっちゃって、「新年会、自分自身の気持ちが上がらなかったらどうしよう」って。笑
冷静に考えたら、仲間なんだし、もしも違和感があれば伝えたらいいだけなんだよね。
でもそれに気づけるまでは、ちょっと精神的に大変だったかな、って今振り返ると思います。
そして控えた一週間後の「手放す経営ラボ大新年会」。
「今は一番の楽しみ」そうるいちゃんは話してくれた。
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この記事を書いた人
ライター:ちぃちゃん(菅沙絵)
都内で会社員をしながら、肥大化する自己表現欲にあらがえずに、執筆活動をしている。
(著書『絶対達成する人になる方法~わたし今日からキラキラOLやめてギラギラします!~』
「手放す経営ラボラトリー」の世界観、関わる人々に惹かれ、2022年に研究員となる。(DXOインストーラー5期生)潜在意識のコーチングをとおして、マイビジョン「自分のことが大好き! と言える人で溢れる世界」実現に向けても活動中。
好き:内省(読書・映画鑑賞)・身体を動かすこと(ウルトラマラソン5回完走・フルマラソンサブ4・ヨガインストラクター)
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