ラボの裏側では、進化型組織【デジタルトランスフォーメーション時代の組織デザインDXO】を自らの組織で実践しながら進化してきた過程を赤裸々に研究報告します。
達成型組織だった組織がしだいに進化型組織へと変貌する過程で実践したことや、
それらを運用する際に起こった失敗例や解決策など。
これから、組織をアップデートしていきたい!とお考えの方のご参考になれば幸いです。
テレワークで感じた心理的/身体的な課題
テレワークについてこんなアンケート結果を見つけました。
ニュースの中で、
「テレワークで感じた心理的・身体的な課題は?」
という調査項目があったので、掲載します。
出典:マイナビニュース(https://news.mynavi.jp/article/20200305-988954/)
課題の第1位がコミュニケーションが減ること
とされていました。
確かに、私たちがテレワークを始めた頃、コミュニケーション不足を感じることがありました。
が、こういった課題を一つ一つ丁寧に解決してきた私たち。
今回は、テレワークで感じるコミュニケーション不足の解消法を2つご紹介します。
解消法①毎朝行う「朝福」
みなさんの会社は、始業時に何を行なっていますか?
私が某保険会社で働いていた頃、営業所では始業5分前から社歌が流れ始めていました。
みんな自席付近に立ち、社歌を歌い(2番までしっかり)、その後、会社のオリジナル体操を踊ってから朝礼が始まっていました。ここまで約10数分。
ものすごく古い体質の会社ってイメージがするかもしれませんが、
私は歌や体操をすることは好きでした。
大きい声で歌ってダイナミックに体操をしていました。
歌詞がまたグッとくる歌詞で・・・毎回そこで今日も頑張るぞ!と思っていたものです。
こういった朝のルーチンは、出勤が前提となっていたからできたことなのですが、
テレワークの場合、みんなで体操!歌!ってわけにはいきません。
そこで私たちは、毎朝15分間のコミュニケーションタイムを実践しました。
朝渋という意識が高いビジネスパーソンが朝早い時間に集って
何らかのテーマの学びを得るコミュニティのネーミングを真似て「朝福」なるコミュニケーションタイムです。
(福:福岡※手放す経営ラボの本拠地)
朝福を始めた目的
1)コミュニケーション不足の解消
2)仕事の流れをスムーズにする(それぞれ仕事上で困っていることがないかの確認)
大きく2点あります。
1)コミュニケーション不足解消について
一般的に出勤すると、
「おはよ〜!昨日、こんなことあってさ〜」とか
「おはよ〜!あっ、その服かわいい!どこで買ったの?」とか
本当に何気ない会話が広がり、それが人間関係構築に大いに影響しているものと思います。
が、テレワークになるとその会話はなかなか生まれないのが現実。
人間関係構築がうまくいかないと、
分からないことも気軽に聞くことが難しくなってきます。
やはり根底に心理的安全性が担保されていることが大切なのは、リアルでもリモートでも同じです。
この大切な心理的安全性の醸成に貢献しているのが朝福なんです。
■朝福の流れ
毎朝9:30よりZOOM(オンライン会議システム)にてスタート
1)チェックイン
それぞれ、今の気持ちについて話す
例:「今さらですが漫画のキングダムにはまってて、まじで王麒がかっこよすぎでやばいです」
→相手の状態を知ることにより、心理的安全性が担保に効果!
2)仕事の進捗共有
例:「●●の件ですが、ここまで進んでるのですが、こういう理解でよかったですか?」
→スラックで言語化するのが難しい案件など、サクッと相談して解決することができます
この流れで15分〜20分(話が盛り上がりすぎると30分以上)で終了となります。
この2点でコミュニケーション不足と、仕事の歩留まりを解消することができました。
ちなみに朝福は強制ではありません。
可能な限り出席する。という感じです。
Slackで質問したけど、返信がない!
というモヤモヤ問題を解消した最強のSlackチャンネル
「#おはよー」チャンネルに以下のように投稿しています。※前の記事を参照
#おはよーチャンネルに朝福に参加できそうにないときは、参加できません。と伝える。
上記の例では大山以外は参加することが前提となっています。
ただ、大山も耳だけでも参加したくなるほど、楽しいのが朝福の特徴です。
みんなに声だけでも会いたいのです。みんなの様子を知りたいのです。
離れていてもつながりを感じられる仕組みは本当に大切だと思います。
解消法②Slackの雑談チャンネル#●●のお部屋
それぞれが呟きたいことを呟くチャンネルです。
個人的なこのチャンネルに投稿する定義は
InstagramにもTwitterにも投稿できない程くだらないけど、
誰かに聞いてほしいことを呟く。です。
こんな具合に、誰か聞いて〜って話を投稿しています。
会社にいる時でも何かあったら「誰か聞いて〜」って話しかけたりしてますよね。
それをSlack上でも行なっています。
もしもこの雑談チャンネルがなかったら、他のチャンネルは仕事上のチャンネルばかりなので、一人で消化しないといけないことになっちゃいます。
この雑談チャンネルはとても大事です。
こちらは1ヶ月間コロンビアに行く予定だったメンバーが
コロナウイルスの影響で旅行をキャンセルしたかったのですが、
キャンセル料を取られるのが嫌で、どうにかならないか画策していたら、
どうにかなった時の雑談です。
こういう時も、誰かにその話を共有したいですよね。
これがテレワークでもつながりを感じられる大事な仕組みなんです。
ちなみに、この雑談チャンネル。投稿する人と、反応する人に偏りがあったりするのですが、会社でも雑談を積極的にしてコミュニケーションを図ろうとする人と、そうでない人といるのでその偏りはある意味あって然りなのかと思います。
が、リアルの雑談では直接反応が見れるのと違って、
何も反応がないと普通に「無視された」という気になり、
さらに雑談も投稿したくなくなる。というのが人間の性。
それを阻止するため、最初は意識的にスタンプを押したり、
反応したりするようにしていました。
たくさん投稿してくれる人や反応がある人の存在はありがたいですね。
リアルで会っていても、自分のプライベートを共有できそうにない組織もあるかもしれません。
その場合は、まず解消法①のチェックインを
日常に取り入れることから初めてみてはいかがでしょうか?
心理的安全性が担保されているからこそ、
機能するのが雑談チャンネルだと思います。
ちなみに。雑談チャンネルの失敗談を一つ。
以前、雑談チャンネルを作るといいよ!とCPOの武井さんからアドバイスをもらった時に所長がつけた雑談チャンネルのネーミング
#奇跡を起こす雑談
この時は、一人ひとりに雑談チャンネルがあるのではなくチームとして一つの雑談チャンネルでした。
そして、この頃の雑談チャンネル・・・・
全く機能していませんでした・・・涙
なぜか?
ネーミングが悪い!ということが後から判明。
あるメンバー。
「奇跡を起こすような雑談しか投稿しちゃいけないって思ったらハードル高くて・・・」
いえ、所長はそういう意味でつけたわけではないんです。
普段の何気ない雑談が巡り巡って奇跡を起こすようなことに繋がるといいな!
というニュアンスだったと思うのですが、確かに、ぱっと見投稿しずらいですよね。
こういった本当に小さなことの積み重ねが大きな効果を生み出すことにつながります。
Slackを導入している会社のみなさん。
ぜひ雑談チャンネルを作ってみてくださいね♪