わたしたち手放す経営ラボラトリーでは、ティール組織やホラクラシーなど、進化型組織の研究をしています。
(※「ティール組織」の解説はこちら)
(※「ホラクラシー 」の解説はこちら)
改めてになりますが、
Q.なんのために、やっているのか?
Q.どこに向かおうとしているのか?
という目的・方向性について、まとめてみたいと思います。
Mission:人と組織に新鮮な息吹を
人は、つながって生きている。
だれもが、生まれた瞬間から“家族”という組織に所属しています。
その後も生きている間は、学校やサークル、会社、町内会、日本社会etc.
なんらかの組織(チーム)に所属し、協力しあって生きていきます。
“無所属”はありえないのです。
もちろん仕事をする上でも、一人で完結することはありません。
組織に所属したり、プロジェクトチームをつくったりしながら、一人ではできないコトを、力を合わせて成しとげていくのです。
私たちの仕事や人生と切りはなすことのできない「組織」。
でも、その組織がうまく機能していなかったり、課題を抱えているケースを、散見します。
たとえば、
「仕事は好きだけど、会社に行きたくない…。」
「内向きの仕事に追われて、お客さんと向き合う時間がない…。」
「上司が変化に疎くて、スピードが上がらない…。」
人間関係や無駄な仕事、できない上司。
こうした課題の要因は、教育やマネジメントではなく、組織のカタチそのものにあると、私たちは考えています。
パソコンで置き換えると、教育やマネジメントは、アプリケーション。
組織のカタチは、OS。
アプリケーションをいじっても、組織課題が解決しないなら、組織OSのアップデートが必要ではないか?
さらにいうと、いま使っている「Windows」のアップデートではなく
「macOS(進化型組織OS)」に切り替えましょう!
というのが、手放す経営ラボラトリーのアプローチなのです。
私たちが考える、進化型組織のポイント
(1)女性が活躍しやすい
私たちは「組織のカタチはこうでなければならない!」と決めつけたい訳ではありません。
会社の業態や状況、経営者の個性に応じた、最適な組織のカタチがあると考えています。
ですから現在は、会社に合わせて、オーダーメイドで組織OSのデザインをしています。
その際、私たちが重視しているポイントがいくつかあります。
一つ目が「女性が活躍しやすい組織」です。
女性の社会的地位は、世界で144ヶ国中121位です(※世界ジェンダー・ギャップ報告書(Global Gender Gap Report)2020)
これは絶対に改善したい。
4月から働き方改革関連法が施行されるとともに、女性管理職の割合を増やそうとか、働き方の改善をしようという取り組みがあります。
しかし私はそれで解決ができるとは思いません。
根本的な問題は、既存のヒエラルキー型の組織が、男性に最適化されていること。
組織構造が、女性に向いていないのです。
たとえば、出世して権限を獲得する。とか、指示命令をする。といった上下関係。
それに心踊らされるのは男性です。
共感力に優れ、協力し合ってコトを進めていくことが得意な女性の特徴は、階層が固定化された組織では発揮されづらいのです。
ですから、本当に女性活用を実現したいのなら、勤務時間など各論の改善だけでは不十分です。
男性のためにつくられた既存の組織のカタチを、女性向きの組織にアップデートすることが必要なのです。
女性がいかんなく能力を発揮できる組織をつくることができれば、しょっぱい男性は蹴散らされるくらい、素晴らしいパフォーマンスを発揮してくれるでしょう。
⑵少子高齢化への対応
日本の人口はどんどん減っていきます。
そして減っていくのは若い人です。年齢別の人口分布をみると、逆三角形の形になります。
これは、誰もが分かっていること。
けれど、ほとんどすべての会社は、大きくなることを目指しています。
経営者が理想としているのはピラミッド型の組織。
若い人を増やして、事業を伸ばしていきたい。
人を減らしたい。
若手社員は要らない。
という会社は、聞いたことがありません。
人を増やして大きくしたいという企業と国の現状が、日本においては構造的に矛盾しているのです。
それがいま経営者を悩ませている採用難の、根本的な原因です。
それではどうすればいいのか?
ピラミッドを大きくする、という成長のやり方を手放す必要があります。
社員を増やさずに事業を伸ばす。
あるいは、社員を減らしながら、事業を伸ばす。
そういった組織のカタチを模索していく必要があるのです。
もし、そうした組織が成り立てば、未来は拓けます!
20年後からは、先進国の大半が少子高齢化に直面します。
そのとき、手放す経営(進化型組織)のOSが世界中で役に立つなあと、妄想しているのです(笑)。
⑶セルフマネジメント型
いままでのピラミッド型の組織のカタチは、経済成長時代のメーカーに最も適していました。
無駄なく効率よく生産量を増やしていくための組織のカタチ。
言われた通りに仕事をする人材が、いい人材でした。
ところが、そうした業務は、今後機械やITに置き換えられていきます。
人間はより創造的な、付加価値を産み出す仕事が求められます。
創造性は、指示命令からは生まれづらい。
個性と主体性がいかんなく発揮できるような、セルフマネジメント型の進化型組織的デザインが必要になるのです。
⑷生産性の向上
日本の労働生産性は20位(1970年以来ずっとG7で最下位)。
これもぜひ解決したいテーマです。
手放す経営では、階層の最適化(≒フラット化)をして、組織の無駄を減らします。
また、上述のセルフマネジメントを実現していくので、個人やチームでの意思決定が活発になり、事業のスピードが爆速になります。
■この指とまれ!
というわけで、今回は手放す経営ラボラトリーの目的や、向かう方向性についてまとめました。
★明日も行きたくなる会社。
★仕事を通じて、仲間とやりがいと成長が得られるチーム。
それらのことは、もちろん、既存のピラミッド型の組織でもできなくはないでしょうが、私たちは新しい選択肢を創りたいのです。
いまから10年後、日本の企業の30%は、手放す経営(進化型組織)OSも含めた、
進化型の組織になっていると私は思います。
20年後は、世界中で進化型の組織が増えているでしょう。
組織のカタチを変えていくことは、簡単ではありません。
だからこそ、私たちが、スムーズな組織OSのアップデートの一助になりたい、と思うのです。
仕事をする人が、イキイキと毎日を過ごせ、自分のパフォーマンスを最大化できるチームづくり。
興味がある人はぜひ一緒にやりましょう。
というわけで、仲間が欲しい!というメッセージでした(笑)