ベンチャー崩壊の地雷を踏まないことを考えたら、ホラクラシーの行き着いた株式会社scouty(現・LAPRAS株式会社)。
踏んではいけない地雷の事例をご紹介いただきました。
(※「ホラクラシー 」の解説はこちら)
今回も株式会社Scoutyの代表取締役 島田寛基さんにインタビューしに来ております。島田さん、よろしくお願いします!
それは特にスタートアップもそうなんですけど、企業ってどうしても組織をつくっていくときに、いろいろな悩みとか課題を感じながら経営者はやっていると思うので、実際にどんなことがまわりで起きてたのかみたいなところのケーススタディーを。
具体的な事例を言うと、1つ確実にやってはいけないなっていうのが、まず、これ自体はそんなにまずいことではないんですけど、きっかけとしてその兆候が現れる前として、社長が自分の友達とかを成熟した組織に入れるっていうところからまずスタートするケースが僕の身の回りではあって、それが普通の社員としてだったらいいんですけど、なぜか役員だったとか。
で、これだけでは崩壊しなくて、この人がパフォーマンス出ないとものすごく危ない。
だから実際は、恐ろしいのが、社長はその異端者を解雇したから、ある意味組織にとっていいことをしたと思ってしまってるんですね。
だから、「みんなはあの人がいなくなればいい」っていうふうに社長としては思っていると、声を上げた人が。
でも、逆から見ると、パフォーマンスの出ない人を入れてしまった人を、「責任を」って声を上げたっていう人がいなくなってしまうということになって、そこから一気にバーッと辞めたりとかっていう。
それは1つのパターンなんですけど、結局いろんな組織に共通して言えるのが、社長のワンマンというところで崩壊しているパターンが非常に多いなって。
評価みたいなものがあって、新しく入る人に対して「マイナス1」「0」「プラス1」という評価をつけていって、マイナス1が1人でもいると次のプロセスに進めないと。
これもホラクラシーに近い考え方で、1人の人が権限をもつんじゃなくて、プロセスにどんどん移譲するという感じです。
もちろん社長が意思決定できる範囲っていうのも憲法上とかガバナンス上定められてはいるので、その範囲であれば自由に、決められた範囲の中では行使はできると。
それを定めるのは社長ではなくて、関係者でガバナンスミーティングっていうのをやって。
それ、やろうとしなかったですか?日本語に置き換えてみるって。
遵守したんですね。
で、その上と下をつないでるような人なんですね、リードリンクというのは。
特にホラクラシーが向いてるのは、専門性とか主体性が1人1人高くて、マネジメントされるよりも自分でやらせたほうがパフォーマンスが出る人が多い組織ですね。
逆に言うと、マネジメントしたほうがパフォーマンス出る可能性もあるので、そういう場合はホラクラシーをしなくてもいいです。
みんなで決めると時間もかかるし、合意するのに、みんな結局妥協して「じゃあそれでいいよ」って言わないとそもそも合意に至れないので、そのプロセスってすごく時間もかかるし、結構消耗してしまうと。
はい。だから、ある程度「意思決定者が責任をもって、独断で決めたほうがいい」っていうぐらいの価値観が根付いてないと難しい。
どうしても合意でやってしまうことが日本人は特に多いような印象があるので、そこが根底に根付いてしまってると、結局ホラクラシーをしても、そのロールの間で合議制があるとか結局意味のないことになってしまうので、そこはひとつの難しさというか、向き不向きがあると思います。
そこから、結局、ホラクラシーって自分で解決しないといけないので。
割と意見が対立したりも当然するんですね。
逆にリモートワークして顔を見てないと、ぶつかったときに険悪な感じになっちゃったりとか、「この人はこう言うと傷つく」っていうのがわかんなかったりすると、ポンってひどいことを言っちゃうんで。
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