経営者限定「手放す経営アカデミア実践勉強会」の内容を一部抜粋してお届けします♪
メンバー紹介
これまで規模の大小を問わず多種多様な組織の課題解決に携わるも、時代の変化で、社員教育や人材採用などの各論では根本的な課題解決ができないと感じ、2018年手放す経営ラボラトリーを設立しました。 手放すラボでは、最先端の組織や経営スタイルを研究しています。自社でも“手放す経営“を実践中です。
社会活動家・社会システムデザイナーとしていろんな活動しています。
「ごきげんな世界」を実現すべく、誰もがごきげんに働ける組織作りを“進化型組織デザインプログラムを使ってサポートしています。
ティール組織の先は、組織が溶けていく
坂東:ティール組織の次は?
武井:ターコイズ組織ですね。ティールの先は組織がなくなってティールの壁が溶けちゃうんですよね。「ティール組織」という本の中でもフレデリックラルーが言ってるのは、組織はティールまでだと。
僕の周りのいろんなところで、そういうコミュニティばかりを作っていて、それが重なり合ってくると、あれ?このミーティングってどこのミーティングだろうかってなってくる。そういう現象が起きてくると組織の話ではなくてそこに集う個人の話になってくるんですよね。そうなるといろんな前提が変わってきますよね。例えば組織の中のルールは、組織をはみ出た人が集まってくると、機能しなくなってしまう。
ティール組織って、これがティール組織で、これはグリーン組織でって明確な線引きがあるわけではないので、その辺はファジーなんですよね。
がっちがちなオレンジパラダイムな組織だとしても、ティール的な部分もあったりするし、その逆もあるので、そういう認識は持って頂いた方が良いです。
うちの会社はこれだからダメなんだとか一概にそういう話でもなくて、いろんな要素があって然るべきです。
坂東:なるほど。良い悪いということじゃないってことですね。
「人を動かす」ではない「人が動いちゃう」
乾:では、手放す経営ラボのメンバーが勝手に動いていろんなプロジェクトを回している現象は何でなんでしょう?
武井:もともと組織は現象。経営も現象なので、結果として起きるものなんですよね。他人が命令して動くのとは違う何かが勝手に生まれるのを自己組織化といいます。自己組織化とは人間でいうと、怪我した時に傷が勝手に治る。あの現象も自己組織化。組織とか人の集団においてなぜそれが起きるかと言うと、一人一人の主観、主体性、熱量を軸に物事が動くような設計になっているからなんですね。
逆に言うと、誰か個人の熱量がない所には何も起きないんですよね。
今までの経営論や組織論やマネジメント論って、デール・カーネギーの本で「人を動かす」って本があるんですけど、あれ違うんですよ。
坂東:あれ名著だけど、違うんですね。
武井:「人を動かす」はオレンジ組織のパラダイムにおける名著なんですよ。
坂東:なるほど。
武井:自己組織化で言うと、人が動いちゃうというのが正しい表現ですよね。どうしたらみんながやりたいことができるようになるのか、やりたいことをしてもぶつからないようになるのか。それは人がやりたいことをやるようになっていくと、その組織だけに納まらない領域も出てきちゃう。
そうした時に今までの組織論だと、例えば副業にしても、「うちの会社副業OKですよ、申請すれば。」となる。
でも、「申請してください。」と言っている時点でオレンジパラダイムなんですよ。従業員は会社の持ち物という前提がありますよね。そうじゃなくて、一人一人やりたいことをやる。やりたいことが近しい人たちが集まってるのが組織なだけで、人と組織の関係性が逆転してるんですよね。これって経営者の能力とか知識とかそういう話ではなくて、考え方とか捉え方の話。
こういう考え方の人達と話してると、こんな感じになってくというだけなので、マーケティング理論とか管理会計とかそういうものみたいに覚えるものがたくさんあるというものではない。
グリーン組織の罠
乾:任せちゃって好きなように動かれたらぐちゃぐちゃになるんじゃないかという不安があったりすると思うんですけど。そういう所はどうやって乗り越えていけばいいんですか?
武井:乗り越えるというか、そっちの道に進まないというか…。
なぜ経営者がそういう葛藤を感じるのかというと、「自由にやっていいよ」と言いつつも、「僕が求める結果を出してね」というのが裏にありますよね。
「僕が思っている結果か、それ以上のものを出してくれるのなら自由にやっていいよ」みたいな。
結局は、俺の欲しいものを俺に手に入れさせてくれと言っているようなものなんですよね。
それで「好き勝手やっていいよ」と言ってやり始めて、ちょっと違うなと思った時に、それ違うと言ったら、あんたが自由にやっていいと言ったじゃんみたいなことが起きるわけですよ。これはグリーン組織の罠って言われてたりしますけど、結局任せてないんですよね。
任せると言ってるんだけど、自分が欲しい目標が明確に裏にあるんですよね。それがあるならそれが欲しいと言った方がシンプルなわけで。
「俺これが欲しいんだけど、だれかこれやってくれない?」と聞けばいいんですよ。
本当に何でも任せるのであれば、結果もやる人が作るべきです。
乾:確かに。それが本当の自由ですよね。裏側に社長が考える範囲の自由があって、その中でやってくれと言うのと、結果も含めての自由では全然違いますよね。
武井:だから本当に自分が欲しい結果があるなら、変に「任せる」ではなくて、俺が自分でやるとか、これをやりたいから一緒にやってくれる人を集めるというのが無理がない。それがコツの話ですよね。
2021年1月に開講した「手放す経営アカデミア」 経営の進化、組織のアップデートを実践したい経営者のための学び場です。 このアカデミアでは毎月「アカデミア実践勉強会」というイベントを月に1回、開催しています。 進化型組織の最新事例や、実践者のここだけの話を聞けたり、参加者同士で情報交換できる機会をつくっています。 毎月第三木曜日に開催する実践勉強会については、アカデミアに入会しなくても参加できます。
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