ルールの力を使って、組織を変えることができるとおっしゃる島田さん。
権限を明確にすることによって、小さな決定であっても人任せにせず解決することができるというお話をしていただきました。
(※「ホラクラシー 」の解説はこちら)
よろしくお願いします。
ホラクラシー憲法っていうのは、これはWebにも公開されてるんで誰でも見れますけど、あれを導入して、めちゃ面倒臭そうじゃないですか。ガチガチっていうか。
一般の日本の人が抱いてるホラクラシーって「自由で、オープンで、管理もなくて、なんか楽そう」みたいなことと対極なイメージがあるんですけど、どういうふうにやっていたのかと。
で、いちばん大変だったことで言うと、やっぱり新入社員のボーディングというか、ラーニングコストが非常に高いので。
普通の組織だったらたとえば「1on1を上司に言いましょう」みたいな話かもしれないんですけど、ホラクラシーだと自分から歪みという形で「こういう組織の問題があります」と提案をしなきゃいけないとか、それをやるためのプロセスみたいなものもある程度決まっているので、それをインプットしないと問題解決もできないという、ある意味学習コストが高い、そこが課題としてはありましたよね。
ホラクラシーっていうのは歪みを関知した人が何か提案をして、その提案によって組織構成すら変わると。
組織の構成が変わっていく。
なので、1週間2週間のスパンでどんどん組織図がコロコロ変わっていって、生き物のように育っていくと。
追いついていく?
コーヒー好きな人が多いのでそういうものがあるんですけど、注文するのがすごく大変なんですね。
たとえばホラクラシー導入前だと、なんとなくバックオフィスの人とか事務みたいな人がそれをやってたんですね。
そうすると、やっぱり意見が出にくくなってしまうというか、出してもあんまり変わんないし、自分は「不平言ってる人」みたいに映ってしまう。
で、そこにその人が「これこれをすべきである」っていう責務という決まりをつくって、そこに誰かをアサインするという流れになって。
結局、責任がたくさんある人っていうのは権利も一緒にもたないといけなくて、「これこれをやってください」という責任だけがあって任命権がないみたいな状態っていうのが起こってしまうと、本人がすごく疲れて辞めちゃうってことが起こるんで。
それで、結局もっとコーヒーが好きな人にアサインされて、その人はその仕事をしなくてもよくなる、みたいな形で、歪みが生まれて、それが提案されて、提案が通って、任命されると。そうすると組織図自体もちょっと変わってきますよね。
どうしても旧来組織というのにわれわれ慣れてるので、旧来組織のやり方で解決しようとしちゃうんですよ。
たとえば歪みで出すんではなくて、単純にそこにいる人たちだけで決めてしまうとか。
たしかにそうですね。
そのベースとなる共通認識というか、「会社組織っていうのは、生き物のように有機的にどんどん変化させていくもんだよね」っていうのが共通認識として必要だってことですよね。
で、発言するときのルールも、「こういう理由で交代するから、これはやめたほうがよい」みたいな、しっかりフレームワークがあるので、そのフレームワークに沿うと変なちっちゃな問題で議論が長引くことはないはずなんですけど、最初はそこがすごく逆に時間かかるというか、その型に沿ってやるのにすごく時間がかかるっていう意味で、慣れるのもすごく大変でした。
そういう潰れかけた組織からやってきたみたいな人もいたりして、そこで組織としてのあり方というものにこだわりをもってたりとか、「これは絶対踏んじゃいかん」みたいな、そういう地雷がいくつか頭の中にある人が多くて、そういう視点でたぶん組織図を見たときに違和感が生じたのかなと。
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