テレワーク/リモートワーク/在宅勤務など、柔軟な働き方を導入したくても、成果をあげられるか不安で躊躇していませんか?
厚生労働省や総務省は働き方改革の一環としてテレワークに関するガイドラインを作成し、勤務地や時間にとらわれない自由な働き方として推奨しています。
テレワークを成功させるために、考えられる失敗事例を事前に把握し、最小限の失敗で済むようにどのような対策を取るべきか熟慮することが大切です。
この記事では、テレワークにおける具体的な失敗事例、失敗から学ぶ手放すラボオススメの解決策をご紹介します。
テレワークとは
テレワークとは、情報通信技術(ICT)を活用し、場所や時間にとらわれずに働く勤務形態のことです。テレワークという言葉は造語であり、「離れた場所」を意味する「tele」と、「働く」を意味する「work」を組み合わせて作られました。
テレワークは働く場所や雇用形態によって呼び名が変わり、「リモートワーク」や「在宅勤務」、「施設利用型テレワーク」などと呼ばれることがあります。
この記事では、統一して「テレワーク」と記載します。
テレワークが適している職種・人
テレワークが適している職種は、営業職や事務職、研究・開発職、総務や経理といった管理職など多岐にわたります。仕事をする場所を移動することができない製造や工事現場、接客以外であれば、ほぼすべての仕事で実施できるのです。
また、育児や介護、怪我、身体障害により通勤が困難な人にとっても、自宅で仕事ができるテレワークという働き方は適しています。テレワークが導入されれば、育児や介護を理由に仕事を辞める社員が減り、企業にとっても非常に意味のある改革といえるでしょう。
テレワークの効果
テレワークを取り入れることで、下記のような効果が期待できます。
・パンデミックや災害時における事業の継続
・業務効率の向上
・通勤費や電気代、ペーパー代、などオフィスコストの削減。さらにはオフィス賃料そのものも!?
・ワークライフバランスの増進
また、電気使用量やCO2削減によって環境負荷が軽減されたり、身体障害や怪我を抱える社員の雇用創出に繋がったりと、テレワークは会社内だけではなく社会全体にも大きな影響を与えています。
テレワーク失敗あるある7選
テレワークを取り入れることでどのような失敗が起こりうるのか、テレワーク導入前に失敗事例を把握しておきましょう。
テレワークのあるある失敗事例を7つご紹介します。
→手放すラボ的解決事例「仕事とプライベートの切り替え」
→手放すラボ的解決事例「コミュニケーションの見える化」
→手放すラボ的解決事例「スラックの超重要チャンネル」
→手放すラボ的解決事例「テレワークで保つ心理的安全性」
テレワークには、正確な労働時間が判断しにくいデメリットがあります。そのため、人によっては働き過ぎてしまう可能性が出てきます。
社内であれば他の社員の労働時間を気にかけることができますが、テレワークでは労働状況の確認がしづらく、規定の労働時間を大幅にオーバーしていても気付けない恐れがあります。
厚生労働省の『テレワークにおける適切な労務管理のためのガイドライン』においても、労働時間の適正な把握は留意点として挙げられています。労働時間を正確に把握するには、タイムカードやICカード、パソコンの使用時間の記録などが推奨されています。
なお、同ガイドラインにて時間外労働の概念は以下3つの全てに該当する場合は、時間外労働と認めないとされています。
「①時間外等に労働することについて、使用者から強制されたり、義務付けられたりした事実がないこと
②当該労働者の当日の業務量が過大である場合や期限の設定が不適切である場合等、時間外等に労働せざるを得ないような使用者からの黙示の指揮命令があったと解し得る事情がないこと
③時間外等に当該労働者からメールが送信されていたり、時間外等に労働しなければ生み出し得ないような成果物が提出されたりしている等、時間外等に労働を行ったことが客観的に推測できるような事実がなく、使用者が時間外等の労働を知り得なかったこと」
→手放すラボ的解決事例「フィードバックでチームが変わる!?」
参考:総務省『テレワークセキュリティガイドライン 第4版』
テレワークを検討する前に、そもそも企業風土や社内環境がテレワークに適しているか判断する必要があります。
例えば、業務内容ではなく労働時間で評価するような人事制度、上司の決裁がすべて紙ベースで行われるような社内環境では、テレワークに適しているとはいえません。このような場合にテレワーク導入を検討するなら、まずは人事制度や社内環境の意識改革が求められるでしょう。
→手放すラボ的解決方法 組織の体質改善は「DXOremote」がオススメ
在宅勤務の場合、家族が自宅で仕事をすることに対して難色を示すケースがあります。仕事をしている配偶者に気を使ったり、昼食の準備が必要になったりと、家族の負担が増えてしまうのです。
また、小さな子どものいる世帯では、子どもの声や行動に気が散り、仕事に集中できなくなることも考えられます。在宅で仕事をする場合は家族の理解を得ることが不可欠であり、在宅勤務を反対されるような環境では満足いく仕事もできないでしょう。
カフェや図書館などの不特定多数の人が集う公共施設でテレワークする場合は、機密情報の管理によりいっそう気を付ける必要があります。短時間の離席であっても、移動する時は必ず通信機器を持ち歩きましょう。
また、通信機器の画面にプライバシーフィルターを装着したり、なるべく後ろが壁になっている席を選んだりと、機密情報が漏れない工夫が求められます。
失敗事例から学ぶテレワーク成功の秘訣
テレワーク導入には、様々な失敗事例が考えられます。しかし、事前に失敗事例を把握しておけば、テレワーク成功には何が必要か検討し、対策を立てることができます。
ここでは、失敗事例から学ぶテレワーク成功の秘訣を2つご紹介します。
テレワーク成功には、コミュニケーションツールの導入が必要です。仕事の情報や進捗の管理ツールを共有することで社員間の意思疎通を図ったり、Web会議システムを利用して顔を合わせたりと、社員同士のコミュニケーションを積極的に推進しましょう。
テレワークでは、社員の仕事ぶりを事細かに把握すること、正確に勤務時間を管理することは困難です。そのため、社員が納得できる適正な人事評価のあり方を考え直す必要があります。
また、仕事の進捗や成果を、「報告・連絡・相談」をしたり、求めたりせずともお互いの仕事の状況が共有ができている状態を作ることが理想です。仕組みを構築したり徹底することは少し時間がかかるかもしれません。
まずは、簡単にできることから始めてみましょう。始業時にはコミュニケーションを取ることと共に、1日の業務予定や気持ちの共有、 終業時には1日の業務報告や達成度や気分を共有するだけでもお互いの状況や状態を把握することができそうです。そうした上で、仕事の進捗や成果による適正な人事評価のあり方を適正にしていくことで、社員の仕事に対するモチベーション向上も期待できるようになるでしょう。
まとめ
テレワークを成功させるには、考えられる失敗事例から対策を学ぶことが大切です。どのような失敗が起こりうるか事前に知っておくことで、テレワークを導入する前に様々な準備や心構えができます。テレワークにおける具体的な失敗事例と課題解決策を把握し、テレワークを成功させましょう。