組織の進化度を測ることができる「ティール度診断」。これまで受診された方のなかでダントツの最高得点を叩き出したのが「自由すぎるサラリーマン」として有名な、仲山進也さんでした。 仲山さんは楽天の正社員でありながら「兼業自由、勤怠自由、仕事内容自由」という働き方をしており、横浜F・マリノスとプロ契約をされたり(2017年当時)、働き方の最先端な方といえます。 そんな仲山さんにインタビューをしたのですが、その時の様子や印象に残ったエピソードを紹介しています。
※取材の記事はラボメディアで公開します。
仲山進也さんプロフィール https://www.kouenirai.com/profile/9793
■手放す経営ラボラトリーでは、“ティール”“ホラクラシー”など進化型組織や最先端の経営スタイルを研究。また、組織を新しくアップデートしていきたいという企業の支援をしています。
■デジタルトランスフォーメンション時代の組織デザインプログラム「DXO」
坂東:「うちで手放す経営診断をやっていますが、今まで受けてくれた中でダントツの最高得点を叩き出した方がいまして、それが楽天大学の学長の仲山進也さんという方なんですが、最高得点の秘訣のインタビューをしたんです。あやこさんももともと知っていた?」
大山:「知っていました。何でかっていうとクライアントがECサイトで色々販売されている会社で、楽天大学に行ってチームビルディングを学んだということを聞いて、おそらくその時に知ったってことですね。うちの会社もチームビルディングを謳っていたので本も読んで、ジャイアントキリングという漫画も読みました。でも、最近では組織に居ながら自由に働くっていうのを出されていて、私ももう別に普通に買って読んですごい参考になるなぁって思っていたので、手放す経営診断で結果がくるじゃないですか。で、パッと見た時に名前を見てすぐに分かりました。はぁ〜〜〜受けてくれてる、嬉しい〜!って思って。しかもやっぱり最高得点。」
坂東:「仲山進也さんは楽天の正社員なんだよね。今でも。ずっと長くされてるんですけど、兼業自由だし、勤怠自由だし、仕事内容も自由っていう、そういう働き方を楽天の何万人の社員の中で唯一、初めてそういう働き方になったけど、今でも他に誰もいない。すごいよね。」
大山:「この前、楽天のプロフェッショナル仕事の流儀をみたんですけど、あの中で仲山さんの雰囲気が合わないなって思いました。全然分からないですけど、実際。」
坂東:「そういうことやりながら、自分の会社も持っていて、仲山考材っていう会社でやっていますし、個人としても色々活動しているし、横浜マリノスっていうサッカーチームとプロ契約を結んだり、選手としてじゃないですけどね、社員としてみたいな感じで、チームビルディングの専門家という感じですかね。そういったことをされていて、楽天大学っていうところでチームビルディングについて教えたりとか色んなことをされている方です。何ていうか働き方の最新バージョンというか最先端の人ですよね。なので、インタビューもさせてもらったんですけど、これは自分の会社でどうこうというよりかは、自分個人のことを考えてみて当てはめたらこうだったと言っていたので、ティール組織じゃなくて、ティール個人。進化型個人、進化型の社会人という観点の人ですよね。それはすごい面白かったんで、参考になる部分もたぶんみなさんにとってもあるんじゃないかと思います。そういうのは本をたくさん書かれているんで、それを見ていただいたら参考になるんじゃないかなと思います。それで、色々話を聞いていて面白かったんですけど、仲山さんはよくサッカーに例えてて、サッカーって試合中はお互いに判断しながら有機的に動いていって、スピードも出さないといけないし、柔軟じゃなきゃいけない。それって僕らがいってる進化型組織とまるで合うっていうか、いかに生産性を上げていくかっていうことと、環境の変化に柔軟に対応できるかっていうのを仲山さんはサッカーに例えているんですけど、その時に経営者が反則をしちゃいけないんだみたいな話があって、それがすごく面白かったです。進化型組織というのは自主経営、自律分散していく、それぞれが意思決定を柔軟にスピーディにしていくっていうこと大事じゃないですか。その時にそれはサッカーでも同じだよね。試合の中で瞬時な判断という時に経営者が指示命令をしちゃダメだと。これやっといてとか、あれを頼むよとかいう風に言った時点でこの自主的な運営っていうのが成り立たなくなるので、それはサッカーに例えたらハンドだと。サッカーっていうのは足しか使っちゃいけないスポーツなのに、経営者が指示命令するっていうのはサッカーでいうとハンドになるから、経営者が反則をしてるのに、サッカーの試合が機能する訳ないよね。だから、会社が進化型かどうか測る唯一のポイントというのは権力を持っているリーダーや経営者が指示命令をしたら、その会社が動くようになっているかどうかっていう1点だけで分かるんじゃないですか?って言っていて面白かったです。」
大山:「指示命令をしたら動くかどうか。動いたらどうなるんですか?」
坂東:「動くようだったら、結局命令系統になってるダメ。」
大山:「動かないと無視?勝手にやる?」
坂東:「反論したりできてもいいよね。いやいや社長それは違うんじゃないですかっていうことを言ったらいいんだけど、社長が何が反則かっていうと、権力がある。それから評価する権利とか人事権とか持っていながらそれで指示命令したら従わざるをえないじゃん。反論できない。それはフラットだったら、例えばあやこさんとか、いつもyoutubeに出ている小野さんとかが僕に指示命令すると。坂東さん水曜まであれやってくださいよとか。これできてないじゃないですかとか。」
大山:「よくありますね 笑」
坂東:「それは問題ないじゃん。当然言った方がよくて。でもそれはあやこさんたちはよくて、何で俺がいけないのかって言ったら何でかというと、俺に権利があるから。」
大山:「絶対的なね。」
坂東:「実質的にはそんなないんだけどね 笑 物理的にはあるから。いうこときかないんだったら給料払わないぞってのを醸し出そうもんなら、それは絶対違うと思うけどなと思いながらも、やっとくかみたいな。」
大山:「もうやめまーす、みたいな。私なら 笑」
坂東:「うちだったら今そうなると思うけど、普通の会社だったらなかなかそうならないので結局、それで自主的な経営とか運営とかっていうのは成り立たないと言っていてなるほどなって思ったんです。」
大山:「ただそれは前提条件として、個々人の技が光るものがあるというのが前提条件じゃないですか。サッカーのルールをまず頭に入ってること。資本主義だったらば、資本主義のルールなりが分かってるっていうのが、前提だなっていうのを、私小1の息子がサッカーをやっているのを見ていて、みんなが下手くそだから監督がわぁわぁ言ってもそれが伝わらないし、みんな勝手にやってるし。」
坂東:「もっとポジショニングしろっていっても、球のところにわぁって集まるくらいだよね。」
大山:「そう、本人たちは楽しそうだけど、野球よりもサッカーの方が最近はその場で臨機応変にというビジネスに例えるのは言われているけど、それは前提条件としてセルフマネジメントができてるっていうか、個々人のある程度、これは俺はできるぞみたいな、そういうスキルセットがあるっていう。」
坂東:「そうね。役割分担で小さくても、レベルが低くても、この役割については自分でちゃんとやれるっていうのがないとチームとしては機能しない。」
大山:「できないことをさらけ出した方がいいという話がありますが、それはいいと思いますがだけど、これはできるっていうのがないと、あの人できないことばっかり言ってるじゃんってなるから」
坂東:「サッカーで言うとそれは2軍落ちみたいな感じだよね。そして、ちゃんとティーチングしてもらってチームの中で役割を果たせることが前提となってチームとしてのセルフマネジメントが機能していくということになるよね。仲山さんも昔の読売ヴェルディの時の話をしていて、ヴェルディ最高だったみたいな。ラモスやカズがいたとき。その時のチームが最高だった。みんなが言いたいこと言い合いあって、ラモスとか厳しそうじゃん。檄飛ばすし、お互いに指示も出し合うわけよね。選手同士。お前そっちじゃなくてあっちだろとか。だけどラモスも別に偉いとか権力があるとかじゃなくてお互いに対等な関係でチームとしての目的である勝利を得るということに対してお互いに役割分担の中で言いたいことを言い合えてた。それがすごい機能してた。だからチーム力も高かったということを言っていて、すごく例えとしていいなと思ってて。その時にラモスが人事権を持ってたらやっぱり機能しないと思う。それで試合が終わった後、いやお前2軍行きみたいにラモスが言えるとしたらラモスが檄飛ばしたところに従わざるをえない。サッカーの試合だったらフラットな関係ができている。それを組織に当てはめると権力が偏ってたり、権力を持っている人が指示命令出すっていうことがすごく怖いなぁっていう。このチームが自主的に創造的な仕事をしていくってことを考えた。それはすごく改めて思いましたね。なので、前にトークライブとかも出てもらったソニックガーデンの倉貫さんがすごく仲山さんと仲が良いらしいんだけど、仲山さんが去年1年の中で一番印象に残った言葉があった。それは倉貫さんと話していた時に、いやうちフラットな組織になったんで、指示命令が一切できないんですよ。何か頼みたい時もこれやってもらいたいんだけど、どうかな?っていう風にしか言えないっていう風に言ってたのが去年1年で仲山さんが一番衝撃的だったって。経営者がそういう状態になってる。」
大山:「倉貫さんは居心地いいんですかね?それも経営者の人それぞれなんでしょうけど。そういうのが居心地がいい人もいれば。」
坂東:「そうね。居心地がいいかどうかは一瞬スピード感は遅くなったり遠回りになったりするよね。だけど、その方が結局パフォーマンスが上がるってことを倉貫さん信じてて、会社の結果も出てるからそうした方がいいって心から思ってやってるんだと思う。その話だけを聞いて明日からうちもそうしようって普通の会社がやってもうまくいかないと思う。そう簡単には。だけど、やっぱり進化型の経営者だなって私もその話を聞いて思ったけどね。私も指示命令っていう感覚が全然なくなってるもんね。しづらいし。」
大山:「どうでしょう?」
スタッフ:「めちゃくちゃ指示きてます・・・」
一同爆笑
坂東:「お互いさ、私だってきてるし。」
大山:「どういう粒度の指示かってことですよね。これやってあれやってっていうタスクベースというよりも、この任務をやってくれ!っていうのはできないってことですよね?」
坂東:「そうそう。それに対してうちは拒否権があると思う。昔に比べて。いや、それちょっと今週は無理ですって言いやすいじゃない?そういう余地も含めたまま私も言ってるし。まぁ、うちもまだまだってことですかね 笑」
大山:「まだでしょうね。仕事によるじゃないですか。」
坂東:「そんな仲山進也さんのコンテンツはラボメディアで公開されますので楽しみにしておいてください。」
仲山進也さんのコンテンツはこちら
ティール度診断歴代最高得点をマークしたのは、自由すぎるサラリーマン?!(前編)
ティール度診断歴代最高得点をマークしたのは、自由すぎるサラリーマン?!(後編)