個人やチームで意思決定ができる仕組み「アドバイスプロセス」 実際にあったエピソードを紹介します 。
■経営のアップデートを実践したい経営者のための学び場「手放す経営アカデミア」
■手放す経営ラボラトリーでは、“ティール”“ホラクラシー”など進化型組織や最先端の経営スタイルを研究。また、組織を新しくアップデートしていきたいという企業の支援をしています。
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■デジタルトランスフォーメンション時代の組織デザインプログラム「DXO」
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坂東:みなさんこんにちは。手放す経営ラボラトリーの坂東です。今日はあるエピソードをご紹介したいと思うんですけれども、ある会社での話です。
その会社はビルメンテナンスの会社なんですが、そこで自律分散型の組織づくりを行っています。自律分散型というのはいわゆるセルフマネジメントですね。チーム、個人単位で意思決定をしていいというような形の組織づくりを進めているんですけれども、今まではそういう形ではなかったんですね。
意思決定をどういう形でやるかというと、意思決定をしたい、何かをやりたいという人がアドバイスプロセスといってこういうことやりたいんだけど、という風に提案をして、必要な利害関係者からアドバイスを得る。その上で最終的に自分が決めていいというのがアドバイスプロセスなんです。
それを実際に会社の中に導入していこうということで導入した第1弾でですね。ある社員の方がある機械を購入したいと、けっこう高い機械だと、それをリースで購入したいということで意思を表明して、アドバイスプロセスを経て実際に自分で購入を決めて段取りしたという話があったんです。
その社員さんは女性なんですけれども、その方に後々私たちインストーラーのメンバーが自分で意思決定してすごいですね、よくやりましたねという話をしたら「わぁぁ」と泣き出したと、その場でですね。そしてよくよく聞いたらその方は意思を表明するのに10日間寝れなかったっていうことだったんですよ。仕事に必要なものだし、買ったら役に立つって分かっているんですけれども、自分で買うっていう決断をしたことがなかった。今までは上司とか社長に決済をあおいで購入してもらっていたのが、自分が決めるってなった時に散々悩んだと。10日間寝れなかったと。で、意を決して意思を表明したんだということをわぁぁと泣きながら話をされたということを聞いたんですね。
その時は聞いているメンバーはみんな感動してですね、それほど自分で決めるっていうことがすごく重いことなんだということを実感したんですけれども、そういう経緯があって機械を実際に購入したと。その機械が届いたという後の後日談の話がこの後繰り広げられるので、その後どうなったかっていう話をですね、みなさんに共有したいと思っています。
どうぞお楽しみください。
乾:みんなアドバイスプロセスで何でも決まっていくのができたら地域もね、国も組織もコミュニティも。
武井:だからDXOをマスターしたらマジでけっこう何でもデザインできるようになるんじゃないかって思って、学校教育とかもそうだし。
乾:今日また前回のアドバイスプロセスを泣きながらやった人の後日談を聴いたんですけど、昨日かな、アドバイスプロセスで買った機械の納品だったんですよ。でも、その機械が愛おしくて今まで社長から新しい機材を大事に使えとか言われててそれは当たり前だと思って大事にしてきたつもりが、この納品された機械が愛おしいから一緒に使う人たちにお前らマジで大事に使えよって言ってめっちゃ使い方を教えてたって言って。
武井:すげー!超いい話!
乾:これって社長、こういう気持ちで言ってたんだっていうのが分かった。経営者の感覚ってこういうことだったのかもしれないなっていうのがすごい腹落ちしたみたいな話だったんですよね。
武井:そうなんですよ。お金って稼ぐときには何にも得るものなくて、実は。使うときに経営意識っていうのが養われるんですよ。だから使わないとダメなんですよ。本当に。
乾:だから、その自分で使ったっていうことになるんですよね。その意識が全然違うから、だから今まで自分は会社のために仕事をしてるんだから、ものを大事に使うとかってそんなん当たり前だと思ってたけれども、でも、こんなに気持ちが違うっていうことは全然その当事者意識じゃなかったんだっていうことに気がついたって言って。
武井:うわー!これすごい話!超すごい。
乾:そんな人ばっかりになったら、絶対幸せじゃないですか。
武井:めちゃくちゃいい会社ですよ。
乾:だから社長が言ってたんですよ、2人で話してたときに。こんなに10日間も寝ずに助言プロセスやって機材買ったってしたら、たぶん大事にもの使ってくれるんじゃないかな〜みたいな話を2人でしてたんですけど、今日まさにその話が本人から出てきたんで、本当にそうなると思わなかったって言って、社長が。すげーって言って。
武井:DXOすごい。超すごい。これマジですごくないですか?
乾:感動しますもんね。その話しながらまた涙ぐんでたんですね。
武井:すごいものできましたね。
乾:どんどんみんな開放されていきますよ。葛藤しながらね。そういう人が1人ずつ増えていくっていうことが社会自体が変わっていくっていうことのような気がするなと思って、今日めっちゃ実感があったんです。
武井:これアカデミアの実践勉強会でちょっと、乾さんとけんさんとだっちょさんとその方と呼んできて、これめちゃくちゃ面白いですよ。
乾:今日行って、助言プロセスどうですかって聞いたら、シェアしてくれたんですよ。だから、本当に女性なのにお前らマジで大事に使えよ!って言っててその機械の業者さんを連れてきてその機械の業者さんに使い方をちゃんと説明させたって言って。そこまで考えてやってるっていうのは。
宮下:本当、進化してますよね。もともとは知らないですけど何だろう。自分が言ったときにそのやっぱ進め方もたどたどしいというかそういう中で、そういうところが動いてるっていうのは素晴らしいと思います。
佐藤:本当に素晴らしい。
乾:すごいですよね。
佐藤:今話を聞いてて、逆の養うって言う言葉があるじゃないですか。社員を養わないといけないとか、あと家族を養わないといけない。これがどれだけ罪かが分ります。
乾:大きなお世話ですよね。
佐藤:養うって奪ってますよね。逆なんですよね。やばい。
宮下:え?家族養わなくていいんですか?
佐藤:それはね、家族の自立を奪ってるんですよ。依存の巣窟ですよ、それも。執着と。
武井:共依存ですよね。DVとかもそうですもんね。
佐藤:全部そう。やってあげてるって言ったらその世界になっちゃうから。で、してくれてるってなったらもう依存ですよ。共依存です。抜け出せなくなる。
宮下:自分は養わなくていいかなって思ったところで、勝手な動きをしようと思ったんですよね。
乾:最高
佐藤:痛みは伴いますよ。
乾:カオスですよね。
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