派遣社員、業務委託、顧問契約、プロジェクト型のジョイン etc. 昨今の企業では正社員だけではなく、いろいろな契約パターンで外部人材を活用するケースが増えてきています。 そうした人材への態度ひとつで、その企業の「洗練度」がバレてしまいますね。
■経営のアップデートを実践したい経営者のための学び場「手放す経営アカデミア」
■デジタルトランスフォーメンション時代の組織デザインプログラム「DXO」
■オンラインコミュニティー「手放す経営ラボ」 https://www.facebook.com/groups/tebanasu.lab
■twitter @tebanasu_lab
坂東:この前面白い話を聴いたんです。私の知り合いが悲しかったっていう話なんですけど、ある会社の営業のプロジェクトに関わっていて・・・
小野:その友達はフリーですか?
坂東:自分で会社を経営しているんだけど、同時に他の会社にもプロジェクトとして単体でも関わっていてその会社っていうのが自分が前勤めていた会社だったんですよ。なので、思い入れもあって、2020年の11月からあるプロジェクトの準備をしていて2021年の1月からスタートしようということで、ミーティングを重ねていったと。そのプロジェクトは新入社員が主役、中心になって進めていくというプロジェクトを企画していったのね。僕の知り合いはそれをサポートする立場だということだったんだけど、今年の年明けにミーティングが行われた時に、何か空気感が違うなぁって思ったそうなのよ。そして「@あのプロジェクトいよいよですよね?」と言ったら、「いや実はあれは中止になりまして」と言われた。「なんでか?」っていうと、「会社の業績がコロナ下であんまりよくない状況なので新入社員は休業させることにした」ということでした。それは、しょうがないじゃん。休業させることにしたんで、新入社員を主役にしたプロジェクトだったからできなくなっちゃうわけ。なので、あのプロジェクトは中止になったんですよと言われたと。それは致し方ないねと。「ところでそれっていつからそういう話出ていたんですか?」と聞いたら、「実は11月からそういう話が出ていた」と。
小野:聞かされてなかったんですか?
坂東:そうなのよ。
小野:その人はそのプロジェクトだけに関わってたから、仕事はなくなったってことですか?
坂東:いや、仕事の中の1つがそのプロジェクトをサポートするということだったそうなので、それで契約がなくなるという訳じゃないそうなんだけど、だったら言ってくれればよかったんじゃないかと。だって、すごい色々資料作ったりミーティングにも何回も出たりしてそれが、早く分かってたんだったら無駄じゃないか。そしたら、「いや外部なんで言えなかったんですよ」と言われたのよ。
小野:どういう意味ですかね?外部だから言えないって。
坂東:社員じゃないから。
小野:えー、悲しい。
坂東:悲しいでしょ。悲しい話なんよ。
小野:それが社外秘だったってことですか。
坂東:社員の人事に関することは社内でも基本的にはトップシークレットになりやすいんだけどね。幹部しかしらないということはあると思うんだけど。だから、新入社員も知らなかったろうし、新入社員は年末に知らされたそうなんだけどね。まぁ、でもさ悲しいじゃない。
小野:何か、仲間って思ってたのにって思いますよね。
坂東:そうだよね。
小野:悲しいし、寂しいですね。
坂東:寂しいよね。何で寂しいんだろうね。
小野:そんな風に思われてたのかなみたいな、チームの外って感じですよね、プロジェクトを組んでいても。
坂東:僕だったらプロジェクトを止めますね。もし社員を休業させないといけない状況だったら、切羽詰まってるってことじゃない?で、やめるかもしれないプロジェクトに時間をかけている余裕ないし、無駄な時間が勿体ないじゃん。1件でも多く営業した方がいいじゃん。僕の知り合いもわざわざお金払って契約してるんだから、その人にもっと売れるようにとりあえず目の前の業績あげようというのやればいいし、無駄な資料を作らせてることが勿体ないと思う。なんだったらその人の契約切って、人件費を新入社員に当てたっていいじゃん。やるかどうか分からないことにみんなで時間とお金費やしてることがめちゃくちゃ勿体ないと思って。なんでそういう風にできないんだろう?と思うわけよ。
小野:ルールが硬いっていうか、昔からのでしょうかね。
坂東:そういう風に感じちゃうじゃん。何か一番なことじゃないこと、無駄なことに時間費やしちゃうような風土ができちゃうというのは大企業体質って思えるよね、その会社は30人くらいの小さな会社なんだけど、大企業のようなかたさとか、パッと切り替えられないとかそういうのを隠しておかないといけないとかっていうことが古臭く感じちゃうよね。
小野:確かに、スピードも遅いですよね。
坂東:遅いよね。よく1ヶ月以上そんなことを。まぁ、最後までどうなるか分からなかったかもしれないけど、限られた時間を何に一番費やさなきゃいけないっていうのは僕ははたから聞いているだけだけど、違うんじゃなかったのかなと。
小野:ちょっと信頼なくなりますね、今後。
坂東:僕だったらやりたくないですね。そのチームの仕事は。だって、今度やったことがまた無駄になるかもしれないとか。
小野:一番後回しにしか教えてもらえないとかね。
坂東:あとは外部だからって無駄な仕事をさせていいんかっていう。お金払ってるから別に契約だからいいでしょっていうのが透けて見えるような気がして、いや、そういうことじゃないじゃん。いくらお金もらったって、無駄な仕事嫌じゃない?僕はそうなのよね。人生を無駄にするのは勿体ないので。それは自分だったらそう思うから他の人にもそういうことはなるべくさせたくないし、そういったところが判断基準が僕とは全然違うなと。
小野:いやー、相手のモチベーションもめちゃ下がりますよね。何かお金で解決できるんじゃないのかなって思われるのも嫌だし。やっぱりそのへんの人間性が問われますね。
坂東:会社としてスタンスだよね。その人個人の問題というよりかは。会社としてそれがOKな風土ができてるっていうことだと思うから。あとは、情報の透明化っていうところにもつながると思うんだけど、もし会社の会計情報とかがオープンになってたら「いや、今の状況まずくないですか?」みたいな。「このままだと人件費払えないですよね」みたいなことが共有できていればいいのになと。僕らはそういうのできてるじゃない?だから、いやいやもっとこっちやりましょうよとか営業頑張ってとか、赤字だけどしょうがないねみたいなことがもっと知恵を結集できたりすると思うんですよ。その僕の知り合いはそういう情報はオープンにされてないし、社内でもきっと限定公開だったんだろうと思うんだよね。そうすると上の人の判断がもしズレちゃったり内向きになっちゃったりするとそれが全体に影響を及ぼすってことがあるんだなと思う。なので、寂しいなぁと。その知り合いの話なんだけど、聞いてる方が寂しくなっちゃって。
小野:とりあえずプロジェクトは一旦なしで?
坂東:契約はまだ残ってるそうなので他の仕事をやると思うんだけど、僕だったらやる気なくなっちゃうなって。
小野:いや、組織が古いと色んなところに支障が出てきますね。働いている人だけじゃなくて、その会社と取引してる人にまで影響を及ぼしますよね。やっぱりそういう人だったら色んな会社と取引する中でスムーズにお互いが気持ちよく仕事ができる会社っていうのがやっぱ出てきますよね。
坂東:そういう会社に行きたくなるよね。小野さんが言ったように、かたいのが古臭く見えるんだねきっとね。かたさをほぐしたいよね。
小野:ほぐしたいですね。
坂東:僕らのDXOを使って柔らかくなってくれたら。
小野:本当に。組織もですが体も鍛えるんじゃなくてまずはほぐすのが重要じゃないですか、最近言われているのって。ほぐさないで筋肉ばっかりつけるとやっぱり変な体になるし、まずほぐしてほぐして柔らかくしてからちゃんといいもの入れないと。土台ができてないとなかなか難しいですよね。
坂東:そうだね。ほぐして欲しいなと思いました。
小野:そういう企業だったんだっていうことに気づけたのはよかったんじゃないですか。
坂東:お、前向き!笑
小野:色んな案件きて選択する上で自分でリスク回避ができるじゃないですけど、そうやって学んでいけそう。
坂東:僕の知り合いは自分の古巣だったから余計に感じたと思う。そんな寂しさの共有の話でした。
Spotifyはこちら