CPO(商品開発責任者)として、組織を進化させるサービスDXO(ディクソー)の開発をとりしきってくれた武井浩三さん。 ユニークだった商品開発のプロセスと、新サービスへの想いや可能性を語りあいます。
■手放す経営ラボラトリーでは、“ティール”“ホラクラシー”など進化型組織や最先端の経営スタイルを研究。
また、組織を新しくアップデートしていきたいという企業の支援をしています。
■オンラインコミュニティー「手放す経営ラボ」
https://www.facebook.com/groups/tebanasu.lab
■デジタルトランスフォーメンション時代の組織デザインプログラム「DXO」
坂東:「先週もスナック長時間ありがとうございました。」
武井:「あのあと、23時半くらいまで。面白かったですね。」
坂東:「本当のスナックみたいになってましたね。帰るタイミング分からなくなる 笑
でも何かいけますね、オンラインのスナック。スナックっていうのはオンラインコミュニティを7月から立ち上げまして、手放す経営ラボっていうオンラインコミュニティなんですけど、その中でラボメンバーの乾さんって方がママになってくれてオンライン上でスナックをやって、雑談するような場を定期的につくっていったらいいんじゃないかっていうことでちょうど先週からやり始めました。それも意外と盛り上がりそうで面白いなと思いました。今日ですね、そのオンラインコミュニティのことについてと、それからDXOですね。組織を進化させるためのプログラムを武井さんCPOとして関わってもらって、作ったんですけども、それについて話ができればいいなという風に思ってますのでよろしくお願いします。まずDXOからですね。もともと武井さんって自然経営研究会もされてて、自然の摂理にのっとると言われているじゃないですか。その中でこのDXOのようなプログラム、いわゆる型みたいなのをつくっていくことは色々な考えがあったんじゃないかなと思うんですけど、プログラムづくりについての思ってたこととか聞かせてもらっていいですか。」
武井:「そうですね。まず、このDXOっていうものが生まれたプロセス自体が大事だと思っていて、最初からこういうテキストコンサルティングパッケージのプログラムをつくろうっていうプロジェクトではなくて坂東さんが何か僕がダイヤモンドメディアという会社を通じてやってきたような新しい経営とか、手放す経営っていうのを世に広める活動をしたくて、それで武井さん一緒にやりましょうって言って、何も素地がない中で、じゃぁ何しようかから考えたじゃないですか。そのプロセスそのものが進化する組織の営みなんですよね。進化する組織というのは最初からゴールがあってそれをどうやって効率的に最短で達成するかっていう営みじゃないことが進化した組織の特徴であり、それはなぜかというと、進化する組織っていうのは組織が先にあるんじゃなくて、意思や強い願いを持った個人の想いが先で、その想いが共感する人たちが集まって、結果として組織となったのが進化する組織っていうものなので、今回のプロセス自体を僕はすごく大事にしたかったっていうのがありますね、まず。なので、坂東さんはプロダクトをつくりたい、Saasのような。それでわーっと広げたいって最初言ってましたけど、僕はじゃぁこれだ!っていうのがおりてこなかったし、世の中にティールのような世界観をITツールを使って表現するとなると、API経済的に分散してシステムを使っていくっていう構図になるんで、そういう組織を丸ごと作るソフトウェアっていうのは逆に存在しないって思ってるもんで、生態系としてね、デザインされるので、今ブレスカンパニー、手放す経営ラボからその中のどこを担うプロダクトをつくるのかっていうのは出てきたら出てきたでいんですけど、出てこなかったし、僕の中でもインスピレーションなかったんで、じゃぁ、どこから手をつけましょうというところで僕が組織っていうものをどう捉えているか?というシェアから始まったと思うんです。そもそもそういう進化する組織ってどうつくるのか?っていうのをひたすら棚卸し、1ヶ月くらいしてましたかね。その中で、これをコンサルティングとして提供していきましょうか、という流れができて、DXOというテキストに落ちていったっていうのが生まれた経緯で、この生まれた方自体が新しい世界観だっていうことをまずはみなさんに理解してもらいたいなっていうのが一番ですね。」
坂東:「そうですね。最初想定してた、僕らが言ってたこういうプロダクトつくりたいっていうところじゃない形になりましたもんね。」
武井:「僕、もともとプロダクトをつくりたいって思ってなかったですからね。坂東さんがつくりたいつくりたいって言って、別に僕はつくりたくないんでって言って、これはもう良い悪いじゃなくて、何かをしたい個人が集まって、その結果何が生まれるかっていうのは計画性ではできないんで、これこそそういういい生まれ方だったなと思うのと、あと、やっぱりこれが形になったっていうのは僕と坂東さんとテキストを書いてくれた乾さんと、この3人が僕はけっこうキーパーソンで、場を設定してくれたのは坂東さんで、コンテンツを持ってきたのが僕で、形にしたのが乾さんで、けっこうこの3人がいなかったら、もちろん他のラボメンバーもすごい重要な役割ですけど、この3人がいなかったら生まれなかっただろうなって思いますね。なぜなら、僕やっぱり自然経営とかティール組織っていうのは立体的な組織なんで、因数分解できないんで、いわゆる目次化できない。第1章、これ、その内訳がこうなってて、という説明ができない。なぜなら、人間って何ですか?っていうのと一緒で、だからそれを体系化したくなかったというのがすごくあった。なぜなら、それを体系化すると、削ぎ落ちてしまうものがいっぱいあるから。だけど、不完全だとしてもそういう組織を目指したいっていう人たちは明らかに世の中増えてますし、また今コロナでリモートワークを強制的にやらなければいけない状況であったり、そうした中で空手でいう型っていう、守破離の守っていう守っていくうちに本質的なところに触れていって、あ、これはこういう意味だったのかっていう学びのプロセスというものがあってもいいよなと思って、だったら完璧であることにはこだわらずに、型として、補助線として今までヒエラルキーな組織しか知らない人がDXOを13のプロセス、30の項目に落とし込みましたけど、それをやっていくうちに情報の透明性ってこういうことで大事なんだ、とか。これは透明性がなかったらできなかったよなとか。その中で本質に触れていくと思うんで、そういう意味では僕にとっても新しい取り組みだったなと。逆に言うとこれちょっと手前味噌じゃないですけど、僕のナレッジをここまでテキスト化したものって他にないんで、それは本当になかなかのものだと思います。」
坂東:「武井さんって掘れば掘るほど湧いてくるじゃないですか。それって、終わりがないっていうか、いまだに僕も毎回新しい話も聞くし、それの体系化するって、それは部分的なことであったとしても、すごい価値があることだったなと思ってるんですよね。」
武井:「このテキストの中に僕の考えが全部入っているわけでもなければ、僕がすべてを説明しきれることでもないんで、それ自体をwikipediaみたいに、使う人たちも含めてみんなで進歩させていけたら、そのプロセスを一緒に楽しむことができたらいいなっていうのが出てきたし、このテキストをどうやって広げていこうかっていった時に、最初は普通の営業みたいにリード●件、商談●件、受注率●件、そういうアプローチが出ましたけど、それももちろんあっていいし、KPIはちゃんと見ておいていいと思うんですけど、そのプロセスってバリバリのオレンジパラダイムじゃないですか。DXOというか、ティールの世界観、自然経営の醍醐味っていうのは主客一体、サービスを提供する側と受ける側、生産者と消費者っていうものが混ざってる状態。その中で生まれてくるもの、必然性みたいなものを大事にしたかったんで、販売プロセス自体もお客さんと一緒に育んでいけるものにしたいねっていう観点から、じゃぁ、オンラインコミュニティでお酒とか飲みながらラフにやろうかみたいな感じで結果生まれちゃったっていう。」
坂東:「結果生まれましたね。最初からゴールがそこじゃなかったですもんね。」
武井:「で、それのさらに派生でスナックが生まれたっていう、これもまた謎ですね。」
坂東:「事業計画を立てるみたいな発想からは、スナックとか出ないですね。」
武井:「ふざけんなって言われてね。笑 普通の会社だったら稟議おりないですね。」
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