こんにちは。手放す経営ラボラトリー所長の坂東孝浩です。
先日、高知県にあるネッツトヨタ南国株式会社に行ってきました。
(eumo Academy主催のフィールドワークです)
ネッツトヨタ南国は
★お客様満足度調査全国1位(トヨタ販売店279社中):13回
★全国トヨタ販売店総合表彰:14回受賞
★日本経営品質賞 受賞
★ホワイト企業大賞 受賞
と、素晴らしい実績を挙げています。
創業者の横田英毅さんは何冊も本を書かれていますし、ご存知の方も多いと思います。
【著書紹介】
「会社の目的は利益じゃない 誰もやらない「いちばん大切なことを大切にする経営」とは」
ネッツトヨタ南国代表取締役相談役 横田英毅さん
私たちが「進化型組織」の要素だと考え、これからの経営にとって大切だよね、と思っていることを、40年前から実践している!
Q.なぜ、そうした経営スタイルを実践してきたのか?
Q.40年経って、いま、どうなっているのか?
ということを知りたくて行きました!
私の気づきを整理しますね。
【何をいちばん大切にしているのか?】
ネッツトヨタ南国がいちばん大切にしているのは、社員です。
「全社員が人生の勝利者(※)になるにはどうすればいいか?」
そのことだけそ、横田さんは40年間考え続けてきたそうです。
※人生の勝利者とは、自分の可能性を最大限に発揮できること。変わり続ける人のこと。
他人との比較ではなく「昨日の自分に勝つ」ことをめざす人。
「社員第一」を掲げている企業は他にもあります。
そして“きれいごと”だと思われがちです(私もそう思うことがよくあります)
ところが横田さんの話と取り組みを聞いて、これは本気度が違うぞ、と感じました。
横田さんは
社員の幸福と満足のために、顧客満足が必要だ。
社員の幸福のために、業績が必要だ。
というのです。
「社員を大切にすれば、社員は顧客を大切にしてくれて顧客満足が上がり、業績が上がる。
これは似ているようで違う。目的は業績をあげることであり、そのために社員を大切にするという手段をとっているにすぎない。
ネッツトヨタ南国では、社員の幸福と満足の追求が目的で、業績は手段なのだ。」
ガーンときました。
【経営者の役割は?】
全社員が人生の勝利者になるにはどうすればいいか?
どうしたら社員が幸せになるか?
それだけを考えること。
そして、それを妨げる問題を発見すること。変えること。
「経営とは変えること」とはとてもシンプルです。
私としては、「経営とは目的に沿って変えること」だと思いました。
【教えない、のはなぜ?】
「教えない」「指示命令しない」「率先垂範しない」
を掲げているネッツトヨタ南国。
なぜかというと、“社員がロボット化してしまうから”だそうです。
教えれば、知識は身につくがその通りにやればいいとなってしまい、考えなくなる。
指示をすれば、主体性がなくなる。
率先垂範すれば、ついていけばいいじゃん、となり、考えなくなる。
自分で考え、よりよく変わり続けようと主体的に行動できる人が人生の勝利者であり、そうなってもらうためにどうしたらいいか?ということを、徹底しているのですね。
聞けば聞くほど、あり方は本質的だし、シンプル。
けれどそれを実践できる企業はほとんどありません。
どうしても業績に目がいってしまうし、景気が悪くなれば不安にかられるし、社員は早く戦力化したいと思ってしまいます。
企業としていちばん大切にしたいこと=社員を大切にする
を徹底して大切にし続け、その実現に必要なビジネスモデルや組織風土をデザインする。
そうして積み重ねてきた40年の凄み!
私たちが行っている手放す経営ラボラトリーでの取り組みは、間違っていないのだと。
続ければ、こんな素晴らしい会社になるのだと。
私たちの未来を垣間見れたようで、とても嬉しく、自信になりました!!