こんにちは。マツモトです。初回の寄稿から随分と間が空いてしまいました。というのも最近なかなか忙しくて、ここ1週間は珍しくメディアの密着取材を受けていました。メディアというのは情熱大陸、じゃなくてガイアの夜明け、じゃなくて こちら です。
すごい記事でしょ!福岡玄界灘の海中レポート。ライターは世界的にも有名な水中写真家の越智隆治さん。この記事が掲載されてわずか3日で、SNSでのシェアが2000を超え、ウォッチャー数は数万人に膨れ上がってるらしく、福岡の海ってなんかスゲエぞという声が、全国の写真愛好家たちやダイビングファン、海釣りファンの間に広まりつつあります。
これをきっかけに、福岡の海の魅力をどんどん広めていきたい。船長としての僕の夢ですね。その第一歩となる、メディアの密着取材でした。
え?経営とぜんぜん関係ない?確かにそうですね。どうしましょう・・・。
あ、そうそう、面白い話を聞きましたよ。世田谷から来た女性ベテランダイバーで、都内でも有名な花屋のオーナーさんなんですが、稲盛和夫さんと仲良しで、若い頃からビジネスのことを教わってきた、という話です。(僕も稲盛さんの名前は知ってます)
彼は神様とあがめられているけど、毎日メザシばかり食べてて、お金にぜんぜん興味がなくて、歳をとってからお坊さんになっちゃった。でもこの人の話を、日本をはじめアジア中の経営者が、列をなして聞きたがっているから、今でもとっても忙しい。
そんな稲盛さんが彼女に言い続けたアドバイスは、「とにかく勉強しなさい、勉強して教養を積みなさい、そうすれば人はついてくる。勉強するのをやめたとき、人も商売も離れていく。成功したいなら、ただ勉強しなさい」とのこと。
人の心を掴むためのハウツーとか、数字を上げるための必勝テクニックとか、そういう手抜きの類はむしろ邪魔。時間をかけて学ぶことで得られる知識と教養と、それに伴ってくる知性と品格こそが大切なんだそう。それで彼女は、誰よりも花の勉強をして、成功を得られたそうです。
それを聞いて、ちょっと自信を持てました。だって僕メチャクチャ勉強してますもん。趣味でも仕事でもいろんなことをやっていますけど、「あ、この人、僕より詳しいな」って人に会うことは滅多にありません。
それこそ冒頭にご紹介した海中レポート、高速で移動するイワシの群れが、どの地点に向かっているのかを予測し、そこに船を付けることが出来るのは、海で培った勘や経験からではなく、陸の図書館でイワシの生態を学んだからです。
それを撮影した越智さんも、魚の群れの特性について知っていて、かつ高性能カメラの細部まで熟知しているからこそ、あの瞬間をあの画角に収めることが出来たわけです。そういう意味であの海中レポートは、必然の結果であり、偶然の産物でもあります。
また話が海へ戻ってきてしまいました。というわけで今回は、僕の船長としてのささやかな成功への第一歩、のご紹介でした。
次回は、ちゃんと経営の話を書くことを誓います。