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2018年11月10日 開催地:福岡
本業をおろそかにして副業をやるのは意味不明
坂東 給与の何十倍も本業以外で稼ぐ箕輪さんですが、箕輪さんが考える副業とは?
箕輪 まず第一に、本業をおろそかにして副業というのは意味不明ですよね。
自分自身のブランドは本業でつけるのが先。本業をやっている時間が一番長いんだから。
本業で自分自身の市場価値を上げて、何者かになった時に横展開できるのが副業だと思ってますね。
本質的なことを言うと、自分の価値を上げるということ。
自分の価値を上げることで重要な考え方は、希少性を持たせること。
他に代わりがいない何者かになること。代わりがないから値段がつく。
市場にさらされてみて初めて自分の価値がわかりますよ。それでいうと給料っていうのは、市場価値が上がったとしてもそんなに変わらないのが現実ですよね。
箕輪厚介(みのわこうすけ)幻冬舎、編集者。今ビジネス書を日本で一番売っている編集者。 2017年には幻冬舎とNewsPicksがコラボしたビジネス書レーベル「NewsPicks Book」を立ち上げ、編集長を務める。 堀江貴文『多動力』見城徹(幻冬舎社長)『読書という荒野』前田裕二(SHOWROOM代表)『人生の勝算』佐藤航陽(メタップス代表)『お金2.0』落合陽一(メディアアーティスト)『日本再興戦略』などトップ起業家たちと本を作り、「NewsPicks Book」を創刊1年で累計100万部という、出版不況の中でありえない数字を作り出した。また幻冬舎で働く一方で、自身の会社を立ち上げ、約1,200人のメンバーが在籍するオンラインサロン『箕輪編集室』の運営や商品のプロデュース、企業のコンサルティングを行い、月給の30倍以上の収入を生み出している。 2018年8月末に初の自著『死ぬこと以外かすり傷』を刊行。たった2週間で6.5万部の大ヒットとなった。
考え得るやるべきことを淡々と全てやっていれば何者かにはなれる
坂東 箕輪さんは本業の編集者として市場価値を上げてきたわけですが、仕事に対するスタンスを教えてください。
箕輪厚介は天才編集者だ。と社長の見城さんにも言われていましたよね?
箕輪 編集者としてすごいと言われる理由を自己分析してみると…
編集者としてやるべき項目を徹底的にやってるだけ。だと思いますね。
部数、売り上げ、本音で話せる力、企画力、宣伝力とかやるべきことは100個くらいあるのに、普通の人は3つくらいしかしてない。(締め切り守るとかだけ)
そのやらないといけない項目100個も時代とともにどんどん変わる。
めちゃくちゃある項目を解像度高く実行することを徹底的に意識しています。
「結局結果だろ。」
誰より文学も本も大好きな見城さん(幻冬舎社長)が、売れない本に価値はないと言い切るんですよ。
売れなくても良い本だという言い訳を許した瞬間、全てが成り立たなくなるでしょ。見城さんには覚悟がある。
それを近くで見ているから、結果から逆算して考える癖がつきましたね。内容が良いよりは、届ける(売れる)ことを意識してます。そのためには何でも屋でないとダメですよ。
やっぱり売ることまでを考えてない人の本は面白くない。
結局は、人間の覚悟の問題だと思いますね。
単純な話、考えうる、やるべきことを全て淡々とやっていれば何者かにはなれる。
成功法則なんてない。
やるべきことを全部やりつつ、ここぞという時に悪魔のようにやる。
目標を睨みつける。
これやっとけば怒られないよね~ということだけをやっていたって意味ない。
坂東孝浩(ばんどうたかひろ)早稲田大学卒業後から現在に至るまで一貫して組織にまつわる仕事に携わる。これまで人事コンサルタントとして800社以上の組織案件に携わってきた。時代の移り変わりとともに、個人の思想も変わってきた。それに組織が対応できず、機能不全を起こすのを目の当たりにし、研修や、評価制度などで対策しても、表面的な解決策にしかならないと感じ始めた。そもそも、組織のOS(オペレーションシステム)が古いからいくら教育や評価制度(アプリケーション)に力を入れても効果が薄いのではないかと考え、現在は次世代型組織への導入コンサルタントとして次世代型組織の研究と実践を行なっている。
会社に所属している理由
坂東 社長である見城さんの影響は大きいようですね。
自由な働き方をする上で上司との付き合い方は大事だと思いますが、箕輪さんにとって見城さんてどんな存在ですか?
箕輪 「社長」です。
ただ、社長と社員という関係になる前から、見城さんには影響を受けてますね。見城さんの著書「編集者という病」を読んで、むちゃくちゃやってるな、編集者ってこうあっていいんだと思わせてくれた人ですね。
尊敬という言葉では表せない。箕輪厚介も見城徹の作品の一部。って言ってますよ。
見城さんのかっこいいところは、社長と編集者の顔が違うことはないところ。
見城さんに限らず、第一線で活躍している人は、社長の顔、●●の顔とか使い分けてない人ばっか。
相手が総理大臣でも、殺人者でも同じテンションで話せる人のことをすごくかっこいいと思ってて。
それが、見城さんですね。
坂東 会社員でいるということは価値があることだとおっしゃってますが?
箕輪 どっちが副業か本業かわからなくなってきたけど、会社をやめても経済的にも困らない。
そういう状況で仕事ができるってとてもチャレンジングですよ。
個人として会社に依存していないからもちろん責任はあるけど、チャレンジングなことができる。
それが面白いし、本来そうあるべき。
チームをクビになったら、他のチームに行けない人ばかりのチームはクソ弱い。
そのチームがなくなっても、どこからでもオファーが来るメンバーがいるレアルマドリードみたいなチームが最強じゃないですか?
どこからでもオファーが来るけど、そのチームのために頑張っている姿が健全で強い。
坂東 他の会社に行こうとは思わない?
箕輪 お金のために幻冬舎にいるわけじゃないですもんね。
見城徹に魅力がある。尊敬という言葉では言い表せないくらいです。
それにワンマン社長であるところが良い。それは合議制で物事を進めなくて良いからですね。
見城さんは人でしか判断しないから。
ルールがごちゃごちゃあるような会社では自分がやりたいことができませんね。
トップの役割とは
坂東 見城さんに大きな影響を受けられていますが、オンラインサロンでは箕輪さんがトップという立場になるわけですよね?チームづくりのポイントはありますか?
箕輪 会社とオンラインサロン。組織という意味では同じですが、決定的な違いがあります。それは「お金の流れ」ですね。
オンラインサロンは入りたい人がお金を払って入っている。
入った時から自分ごとだし、モチベーションが上がらなかったら、すぐ辞めますよ。
だけど、会社はモチベーションが低くても辞めない。お金がもらえるからですね。
そういう前提条件が違いますが・・・
チームづくりという意味で心がけていることは、なんでも自発的にやってもらうようにしていることですね。
坂東 そのために工夫していることは?
箕輪 あまり口出ししない。僕が口出ししたら、それが絶対になってしまうから、基本的には考えてもらうようにしていますね。
行動して失敗しても成功しても自分ごととしてやってもらう。というスタンスです。
坂東 会社で稼いだお金を箕輪編集室につぎ込んで生き生きしているのは、社長としては辛い気にもなるんですが。
箕輪 会社は難しいですね。僕も自分の会社で社員雇うのは難しいって思いますもん。
社員雇って、たいして働かずに赤字出しているような社員が、会社からもらったお金で居酒屋で社長の悪口を言ってる。
耐えられませんね。
オンラインサロンも単純に、やりたいと思ったからやっている。
これはオンラインサロンに限らずだと思いますが、好きでやりたい人をいかに集めるか?というところがポイントですよね。
単純に好きでやってるだけだからモチベーションが高くて当たり前。
オンラインサロンはお金を払ってもらうことによってフィルタリングができます。まさに発想の転換。具体的にいうと、会社から行かされる研修は面倒だけど、自分でお金を払っていく研修のモチベーションは高い。
自分の目標設定をして、自分のやりたいことをやってるかどうかが大事ですよ。
オンラインサロンにも案件がたくさん上がってくるんですが、その案件に一番熱量を持って前のめりな人に任せることが一番。絶対結果が出る。
坂東 トップの役割というのはなんだと思いますか?
箕輪 大きな絵を描くことだと思います。抽象的で大きな夢。
社員をワクワクさせることに尽きると思います。
ワクワクしなければ全員やめますもん。
坂東 それは、同意ですね。会社というのは、いかにワクワクさせる仕事や環境を用意できるか。組織の存在目的が問われる時代だと思います。