手放す経営ラボラトリーのアドバイザーでもある安田さんに経費の話題では真っ向から対立していた所長の坂東さん。
今度は安田さんが目指す経営や組織の形について突っ込んでいきます。
レポートするはずだったライター栃尾江美も、つい気になって参入してしまいました。
かなり特殊に見える安田さんの目指す経営の形、その実態とは……?
【安田 佳生(やすだ よしお)】
境目研究家 / 株式会社ブランドファーマーズ・インク代表 / 株式会社安田佳生事務所 代表 / NPO法人中小企業共和国 理事長
<経歴>1965年生まれ。大阪府出身。2011年に40億円の負債を抱えて株式会社ワイキューブを民事再生。自己破産。1年間の放浪生活の後、境目研究家を名乗り社会復帰。現在はブランドファーマーズ・インク代表として、ブランド作り・メディア作りの支援、コラムの執筆や講演活動、ポッドキャストなどを行っている。著書に『千円札は拾うな』『自分を磨く働き方』など。
自分の給料を客観的に判断するには?
適正報酬を客観的に判断するには、みんなが業務委託になるしかないと思っています。
では固定給が約束されている社員は、経営者と同じリスクを背負っているのか。
そう言いたいわけです。
他人の報酬や、ましてや社長の収入や、経費の使い方なんかに文句を言うべきではない。そう思いますね。 会社は社員のものではなく、株主のものですから。それは法律が決めていること。 僕自身も代表取締役・業務委託という立場です。 誰も雇用せず、誰からも雇用されない。プロジェクトに参加すれば、その役割に応じて利益を分配する。そういう仕組みです。 公平にと言ってはいますが、かなり私に偏っていると思います。でないと成り立たない。 まだまだ試行錯誤中といったところです。 何とかして仕組み化したいのですが、まだ出来ていません。 会社員として働きながら、少しずつフリーとしての収入を増やしていく。 稼ぐ自信と基盤が出来たら、選択肢が手に入ります。 固定給をもらいながら少しずつやればリスクは避けられますよね。 文句言いながら働くのだったら、自立して稼ぐ準備をすればいいんですよ。 会社も社会もそれを奨励し始めているじゃないですか。 顧客の現在の事業や商材、ターゲットなどに少し変化を加えて、新しい価値を生み出すというサービス。 本当はそればかりをずっとやっていたいです。0から1を生み出すのが大好きなんです。 執筆は嫌いではないので、広報活動としてやっています。 営業活動は嫌いだからやりません。 会社に縛られずに自由に働く人がもっとたくさんいる社会。それをこの目で見て見たい。 でも僕はもう歳なんで、いつ死んでもおかしくない(笑)。死ぬ前に見たいから自分の手で変化の速度を速めたい。 また、最近始めた「ビートバン」というサービスは副業したい個人に特化したサービスです。 それなのに「俺が面倒見てやっている」とか思ってる。単純にそういう人が嫌いなんですよ。 だから、そういう社長から社員を奪っていって、社長を一人ぼっちにしてやりたい。それが私の生きがいです(笑)。 <編集後記> 常識と離れた安田さんの「個人事業主の集まり」という考え方。ユニークではありますが、手放す経営ラボラトリーが目指す「フラットな関係性」という意味では似ているのかもしれません。私もPodcast番組を一緒にやりながら安田さんの考えを聞いてきましたが、今回の対談はとても勉強になりました!正社員は撲滅した方がいいの?
安田さんが目指す年収は?
安田さんの生きがいとは?