ブレスカンパニーの進化型組織の実践、実況中継編。
半年前に上手くいかなかった賞与ミーティング。
やり方を変え、メンバーに配分の仕方を任せてみました。
すると、とんでもないアイデアが?助手の北條 久美子も絶句した内容とは?
北條
みなさんこんにちは。手放す経営ラボラトリー助手の北條久美子です。
坂東
所長の坂東孝浩です。今回は私の会社の進化型組織の実践、実況中継です。
北條
さて坂東さん、実況中継楽しみにしてました!
坂東
はいはい。今回は賞与査定ミーティングですね、また。
北條
きたー!賞与査定ミーティング!あれ、何回でしたっけ?賞与。
坂東
2回です。
北條
年2回?
坂東
年2回で、前回は上手くいかなかったんです。覚えてる?
北條
覚えてますよ。今回がめちゃくちゃ楽しみなんですけど、私。
坂東
そうですか。
北條
その失敗というか、「決まらない。どうしよう、嫌だ」っていうストレスからどういうふうに改善というか、みんなが慣れてきたのかが気になるなって。
坂東
慣れてはないんですよ。
北條
やっぱ2回目でも慣れないですか?
坂東
やっぱね、なんか話し合いづらいっつうか。
北條
なんか日本人らしさみたいな?
坂東
やっぱお金のことを話すって、ずっと習慣づいてるでしょ?そういうことがあんまり良いことじゃないみたいなことが。
北條
たしかに。あと、「決められて当然」感がありますよね、賞与査定って特に。業績にも応じるし、日頃の評価によって決まるみたいな、上から言われるって感じがしますよね。
坂東
だし、人とあんまお金の話とかしないじゃない?友達どうしでも。
北條
たしかに。「どれぐらいもらってる」とかもしないですね。ないです。
坂東
そうそう。普段ないから。それは私もそうだし、しょうがないかなと思うんですけどね。
で、前回は何が上手くいかなかったかっていうと、何となく覚えてる?
で、前回は何が上手くいかなかったかっていうと、何となく覚えてる?
北條
今、記憶を辿ってますね。色んなのとごっちゃになってるのかな。
坂東
うん。あの……私もあんま覚えてないですけど(笑)
北條
えーっ!本人覚えててよ(笑)素敵ですね、それ。過去は忘れるって良いですね。
坂東
前回は賞与査定ををみんなにしてもらおうということで実践してみたんですけど、原資を決めて、自分も含めて他の人がいくらもらったら良いかっていうのを個別に考えてもらったんですよ。
で、自分はいくら、あの人はいくら、あの人はいくらが良いと思うっていうのを個別に査定してもらって出してもらったんです。そしたら、そのプロセスがいけなかったみたいで、人のことをお金で評価するっていうのも嫌だし、人同士を比較したり評価したりするっていうのが嫌と。モチベーションが下がると。だったらもらわなくても良いと。
だいたいそのときは半期で黒字にもあんまりなってなくて原資が少なかったこともあって、「そんなんだったらべつにいいよ」みたいな、「そもそもお金で働いてるわけでもないし」みたいな、いう感じだったんですよ。
それはもっともだなと思って。
で、自分はいくら、あの人はいくら、あの人はいくらが良いと思うっていうのを個別に査定してもらって出してもらったんです。そしたら、そのプロセスがいけなかったみたいで、人のことをお金で評価するっていうのも嫌だし、人同士を比較したり評価したりするっていうのが嫌と。モチベーションが下がると。だったらもらわなくても良いと。
だいたいそのときは半期で黒字にもあんまりなってなくて原資が少なかったこともあって、「そんなんだったらべつにいいよ」みたいな、「そもそもお金で働いてるわけでもないし」みたいな、いう感じだったんですよ。
それはもっともだなと思って。
北條
「最終的に坂東さんが決めるんじゃん」みたいなの、何かありませんでしたっけ?結局集めて……
坂東
集めて、私がそれを摺り合わせして、お互いに話したりするのとかはちょっと角が立つかなと思って、それぞれの意見を集めて私がバランス取るよっていうことにしてたんですけど、そういのもいまいちだったですね。中途半端だったんだな、多分。
北條
手放しきれなかったんですかね。「ポ」ぐらいだったんじゃないですか、ポイッとの。
坂東
なんだろう、よかれと思ってやったことが、そもそも賞与はあげたいっていう僕の気持ち、欲求があったんだな。まあ、エゴですね。
北條
うわぁ、そこまで言うんだ(笑)エゴだったんですね。
坂東
うん。エゴです。賞与は経営者としてあげたいと。あげたほうが喜ぶだろうと。
北條
あ~、たしかに聞きますよね、経営者の方から、「あげたい」って。「僕はやった分だけあげるんだよ」っていうのはよく聞きますね。
坂東
うん。だけど、もらいたいかどうかを確認してなかったです。
北條
もらいたくない人いますかね。
坂東
もらいたくない人はいないかもしれないけど。
北條
あ、もらい方が重要ってことですかね。
坂東
そう。もらい方。もらう内容によっても違うかもしんない。そして、お金じゃなくて別の形でもらったほうが良いかもしれない。
賞与っていう形じゃなくて、全然他の方法、例えば休みにするとか、みんなで社員旅行行くとか、例えばだけど。
賞与っていう形じゃなくて、全然他の方法、例えば休みにするとか、みんなで社員旅行行くとか、例えばだけど。
北條
美味しいもの食べるとか。
坂東
そうそう。というような形が。べつに賞与じゃなくても良いかもしんない。
そういったことを私は自分の固定概念で、「賞与、他の会社でもみんなもらってるから、ボーナスっていうのはお金であげたほうが良いだろうし、渡したいんだ」みたいな。
エゴですエゴ。手放せなかった、ポイッと。
そういったことを私は自分の固定概念で、「賞与、他の会社でもみんなもらってるから、ボーナスっていうのはお金であげたほうが良いだろうし、渡したいんだ」みたいな。
エゴですエゴ。手放せなかった、ポイッと。
北條
ポイッといってなかった?
坂東
はい。
北條
今はもうポイッとしたんですか?じゃあ。
坂東
いや、それでどうしようかということで、今回はまず賞与というものをあげたほうが良いのかっていうか、あったほうが良いのかっていうことから話し合ったんです。
北條
ワクワクする。
坂東
で、原資がこれぐらいあると。今回の半年はめちゃくちゃ忙しかったの、とっても。
北條
え~、なんか手放す経営大成功って感じなんじゃないんですか?ではなくて?
坂東
何が?経営が上手くいってるってこと?
北條
進化型組織を実践し始めてから業績が良くなってるっていうことじゃないんですか?
坂東
業績は、結果的には少し売上は伸びてるんですけど、でも、それ以上に仕事が忙しくなったりしてて、特に今年の2月にキングコングの西野さんを呼んでイベントやったじゃないですか。
あれは学生とかに主催してもらったんですけど、バックヤードでうちのスタッフがめちゃくちゃ動いてたんですよ。それがめちゃくちゃ忙しくて、あれこそべつにお金にもなってないから。
あれは学生とかに主催してもらったんですけど、バックヤードでうちのスタッフがめちゃくちゃ動いてたんですよ。それがめちゃくちゃ忙しくて、あれこそべつにお金にもなってないから。
北條
そうかそうか。
坂東
もう、みんな夜な夜な働いてくれてて、「今回はボーナス要るでしょ?」みたいな(笑)
北條
なんか良いですね(笑)
坂東
「対価欲しいよね」みたいな。
北條
「やったよね」みたいな?
坂東
そうそう。いうようなことでなったんですよ。
じゃあどうしたら良いかと。その原資はみんなで話し合って決めようかというようなプロセスにして、途中まで私も入ってたんだけど、私は外れてあとはみんなで話し合ってもらうっていうことにしたんですよ。
じゃあどうしたら良いかと。その原資はみんなで話し合って決めようかというようなプロセスにして、途中まで私も入ってたんだけど、私は外れてあとはみんなで話し合ってもらうっていうことにしたんですよ。
北條
へぇ~。どんな話し合いとかも決めずにですか?
坂東
特に決めずに。どういう配分が良いかとか、基準がそもそもあんまりないじゃない?「あの人はこれぐらいすごい働いてたから」とか、「もし残業代みたいなのを付けるとすると、これぐらいには相当するんじゃないか」とか、例えばね、いうようなことであれこれやってたんですけど、結果的に出てきたのが、北條さんも知ってると思うけど、それぞれの配分は決めたんだけど、辞めた社員に一部あげたいと。
北條
もうね、ホントに感動する、それ。
坂東
それはホントにビックリしたですね。辞めた社員が独立したんだよね、ちょうど。独立して、その社員にご祝儀をあげたいということで。普通ないよね、そんなこと。
北條
ないですよねぇ。なんか仲間って感じがしますよね。
坂東
辞めたのにね。まあ、仕事は手伝ってくれてるんですけど、今でも。それが全然少なくない額で。
北條
ああ、そうなんですね。
坂東
ビックリして。自分たちの取り分を減らしてでも、かなりの額をご祝儀であげたいと。3万とか5万とかじゃないですよ。
北條
え~!すごーい!
坂東
驚いた?
北條
それぐらいかなと思ってましたけど。本人もどんなこと言ってました?
坂東
それで、来てもらって渡したんですよ、サプライズで。そしたら「いやいや、これはヤバいっすよ」みたいなことだったんだけど、もう分厚いの、封筒が(笑)
北條
いやぁ~!もう「現ナマ」みたいな?
坂東
「この厚さヤバい!」みたいな。で、金額も見てビックリだし、超喜んでたんだけど、そしたら次の日に早速お礼の手紙が来てて、偉いなあと思ったんだけど。
北條
え~、すごーい!坂東さんが大事にしてることちゃんと伝わってますね、彼に。
坂東
実践してんのがすごいですね。それで投函されてて、ポストに。郵便局経由じゃなくて。
北條
え~っ!
坂東
だから、次の日の朝来てたんだけど、手紙と、それから「自分は今こんなことしかできませんが」みたいなことで写真が入ってて。
北條
何のですか?
坂東
自分の(笑)
北條
え、その意図は?写真を入れた意図は何だったんですか?
坂東
Webサイトとか色々つくるときにカメラマンさんに頼むんだけど、そのときに自分の写真もテストで撮ったりとかして、それをプリントアウトして、その裏に「召還券」って書いてあって。
「僕を召還して良いです」っていう。「この券1枚につき24時間好きなように自分を使ってください」と。
「僕を召還して良いです」っていう。「この券1枚につき24時間好きなように自分を使ってください」と。
北條
すごい!それ。
坂東
それが人数分入ってて、僕らのスタッフの。
北條
写真の裏に全部?
坂東
そうそう。だから写真が人数分入ってたんだよね、うちのスタッフの。
北條
え~、すごい粋!粋ですね~。
坂東
なんだ子どもの「肩たたき券」みたいだよね。でも、なかなか粋だなあと思って。
北條
粋!すごい!ちょっとファンになった、私。
坂東
偉いなあと思って。
北條
偉~い!誰か使ったのかな、召還券。
坂東
まだ使ってないんじゃない。
北條
でも、1人につき24時間ですよね。
坂東
そうそう。
北條
すごいなぁ~。
坂東
うちは女性スタッフばかりで、しかも子どもがいるママさんばかりだから、そういう愛情っていうか、そういう発想になるのかなと。
北條
すっごい素敵。それがまた素晴らしい予想もしない形で返ってきましたよね、その召還券だったり。
坂東
そうね。
北條
で、それ見たスタッフたちがまた喜ぶじゃないですか。
坂東
そうね。
北條
「彼のためにしたけど、こんな良い形で返ってくるなんて」っていうのがまた良いサイクルになりますよね。
坂東
これで私がご祝儀として一部を渡さないとかいうふうに言ったら、それはコントロールになるし、そうなったときに喜ぶかどうかは分からないよね。
北條
たしかに。
坂東
みんな絶対反対はしないと思うんだけど、心の中で「え~っ」みたいな。
北條
「ああ、私の3万行ったか」みたいなね。
坂東
そうそう。思うでしょ?
北條
たしかに。自分たちから出てきてるからですよね。
坂東
そうね。
北條
すごい!感動です、これ。
坂東
「ああ、そういう使い方もあるんだ」と思って。
北條
そうか、じゃあ今回は実践してみて成功したっていうことですよね。成功っていうか、もう「感動した」ですね。
坂東
まあ、みんなにとって納得する形でできたのかなという感じですね。
北條
次に向けて賞与を決める、また年2回ってことはあるわけじゃないですか。何かプラスしたいこととかあります?
坂東
新しい期になってからは、もうちょっと回数を増やそうかっていうことで今期はやってみようと。
北條
賞与のですか?
坂東
賞与の。
北條
四半期にとか?
坂東
3回だったかな。3回だとは思うけど。だから4か月にいっぺん業績と連動さすか、あるいはもうちょっと頻度を細かくして柔軟に対応できるように、そのときに賞与査定の基準も、払うのかどうかとか原資をどう考えるのかっていうことも含めてみんなで話し合ってみようかっていう。
北條
もう話し合いが普通になってるんですか?「じゃあやろうか」みたいな雰囲気ですか?
坂東
いやいや、結構ぎこちないんだけど(笑)
北條
あ、ぎこちないんですか?(笑)「う、うんっ」みたいな感じですか?
坂東
給与とか賞与査定のことについてはやっぱりぎこちないのはないんだけど、少しずつ「でも、そういうことは必要だよね」っていうようなことは共通認識として出てきてるかなという感じですので。
北條
うわ、すごいなぁ~。もう、なんかホントに身をもってというか、会社をもってやってますよね。
坂東
そうですね。実験中ですね。
北條
実験中ですよね。
坂東
うん。楽しいです、でも。
北條
経営者が「楽しいです」って言えるってすごいですよね。
坂東
うーん……まあ、半年前は落ち込んでたけどね(笑)
北條
落ち込んでましたよね(笑)「どうしよう?」っていう感じでしたよね。
坂東
そうそう(笑)
北條
すごい、そんな素敵なエピソードが待ってるとは思わなかったので。
坂東
今回は実践してみて良かったです。
北條
感動しました。
坂東
行ったり来たりですよ。浮き沈みあり。
北條
そうですか。それもまた聞きたいんですけどね、沈みの部分も。
というわけで、今週はここまでとさせていただきます。所長、ありがとうございました。
というわけで、今週はここまでとさせていただきます。所長、ありがとうございました。
坂東
ありがとうございました。
今回のPodcastはいかがでしたか?
坂東の進化型組織の実践、中継実況をお届けしました。
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