第6回のお題は、「手放す経営のオススメ本」
所長の坂東孝浩が「手放す経営」に興味を持った方へオススメ本をご紹介します。
北條
こんにちは!手放す経営ラボラトリー 助手の北條久美子です!
坂東
所長の坂東です!
北條
今日は手放す経営のお勧め本を紹介してくださると。
坂東
そうです!
北條
興味津々。
坂東
ほう、良かった。
北條
楽しみです。
坂東
それでは、今日は手放す経営について興味を持ったという方のために、勉強できるようなオススメ本を何冊か、何しゃつか、何冊か。
北條
3回言いましたね(笑)
坂東
ご紹介したいと思います。
北條
はい。もう必読書ですよね。
坂東
そうですね。基本っていうかですね。
北條
もう絶対読んだほうがいい?
坂東
はい。「手放す経営」っていうネーミング自体で何か出てるわけじゃないんですね。それは私がラボラトリーをつくるときに私が付けたもので、今後本とか出していきたいと私も思ってるんですが。
北條
ぜひ!
坂東
頑張ります!
北條
所長!ファイト!
坂東
はい(笑)で、世の中的にはホラクラシー経営とか、それからティール組織。
北條
分厚いやつですよね~。
坂東
分厚いやつね、とかがあるんですけど、そういうような言われ方をしてるので、そこについての本を読まれると理解が少しできていくかなというふうに、情報収集ができやすいかなというふうに思うんで、読みやすいところからオススメ本をご紹介したいと思うんですけど、まずは「奇跡の経営」っていう本ですね。
北條
奇跡の経営。
坂東
はい。これはリカルド・セムラーっていう経営者の方が書かれた本なんですけど、ブラジルにあるセムコっていう会社の社長なんですね。その人が書いた本なんですよ。これは2006年に書かれてるんで。
北條
結構前じゃないですか?
坂東
そうなんですよ。もう10年以上前なんですけど。
北條
そんなときから手放してたんですかね。
坂東
もうその時点で20年ぐらい経ってたと思います。やり始めて。
北條
すごい!リカルド!
坂東
うん、すごい。
北條
ね~。すごいですね。
坂東
これは私も非常に影響を受けたんですけど、自分の会社の経営の実体験を本にしてるので非常に読みやすいですね。だから、学問的・理論的なことが書いてあるっていうことじゃないんで。
北條
実体験が書かれてるってことですか。
坂東
実体験が書かれてる。
北條
葛藤とか、失敗とか、そんなことも書かれてる?
坂東
失敗はあんまり書いてないですね。
北條
ああ、そうなんですね。
坂東
実際この会社は、このセムラーさんっていう方はまさに経営のコントロールを手放すっていうことを主軸にしてやっていて、自分の経営のことを「ホラクラシー経営」とかいう言い方をべつにしてるわけじゃないんですね。自分自身の経営は、本質的には経営のコントロールを手放すと。それは社員1人ひとりが自立して自分らしく、それから毎日が週末のような感じで過ごしてほしいと。そこに立脚してるんですね、この方は。
北條
へぇ~。読んでみよ。
坂東
うん。ぜひ。「週末のように」っていうのは、人っていうのは土曜日とか日曜日は起きるのが楽しいじゃないですか。
北條
そうですね。
坂東
だけど、月曜日になると「なんか嫌だな~、また月曜日始まっちゃった」みたいな。
北條
そうですね、「サザエさん症候群」のね。
坂東
そうそうそうそう。なぜかそういうふうになる。
北條
そうですね。
坂東
でも、それがもし月曜日に起きたときも週末と同じように「うわー!やったー!月曜日だぁ~!」と。
北條
「仕事だぁ~!」みたいな感じですか?
坂東
そうそうそう。「会社行くの楽しい!」みたいに、もしそういうふうになればいいじゃないかと。
北條
生産性とかめっちゃ上がりそうですね。
坂東
めちゃめちゃ上がるんじゃないかということで、「じゃあ、なぜそういうふうにならないんだ?」というようなことを紐解いていって、そういうふうになってしまう原因を取り除いていくっていうことの1つの大きなポイントが「コントロールを手放す」っていうようなところで。
北條
へぇ〜。
坂東
つまり、「何時に来なさい」とかいうことも決めない。シフトとかも決めない、もっと言ったら。評価とか、事業計画とか、そういうのも全部なしにして……みたいなことを全部取り払っていって、本当に1人ひとりの自主性っていうのを尊重するっていうところで。だから、来たくなければ来なくていいわけですよ、極端なことを言ったら。
北條
へぇ~。その辺もこのセムラーさんの本に書かれてるんですか?
坂東
そうなんですよ、そういう体験が。っていうことをずっとしていった結果、全然経営陣はコントロールしないんだけど自主的にみんなきちっと動いてくれるし、生産性が高まって、定着率も高まって、業績に繋がっていって……っていうことで。
北條
いいことづくしですね。
坂東
そうなんですよ。で、この本を書いた当時は3,000人ぐらいが組織になってたんですけど、めちゃめちゃ業績上がってるっていうことで、それがものすごいトピックになったんですね。
北條
「そういう経営スタイルをしているが、業績がどんどん上がっているぞ」というんで?
坂東
そうそうそうそうそう。
北條
へぇ~。面白~い。
坂東
で、それがすごい小さい会社のままでやってたら「それはできるんじゃない?」みたいな感じになるけど、どんどん社員も増えて業績も上がってんのに、それが同時にできてるっていうことが「ホントに!?」みたいな。
北條
へぇ~。わぁ~、これ読みたい。この方が手放す系の、そういうホラクラシーとかも含め、そのあたりの第一人者みたいな感じなんですか?
坂東
ひとつの大きなきっかけにはなってると思いますね。
北條
助手として非常に勉強になります。まだまだ新米なんで、私。
坂東
そうですね。この人、ブラジルから日本に去年講演に来られてて。6月に。それもすごく大きなきっかけになったんです、私やなんか。
北條
聴きに行かれたってことですか?所長。
坂東
聴きに行ったんです、恵比寿で。
北條
なぜ私を誘ってくれなかったんでしょう?
坂東
そのときねぇ、10万円ぐらい講演料……(笑)
北條
えぇぇぇっ!
坂東
誘ったほうが良かった?
北條
いや、その誘いを手放してました。
坂東
ポイッと?(笑)
北條
ポイッと(笑)他にも何かお勧め本ってありますか?
坂東
はい。次は日本の経営者の方が書かれた本で、武井浩三さんっていうダイヤモンドメディア……
北條
ダイヤモンドメディアの。
坂東
はい。この方はよくご存じですね。
北條
はい。
坂東
この人はもう10年ぐらい日本でホラクラシー経営っていうことをやられていて、その自分自身の経営の体験談を本にされたの、ちょうど最近出たんですけどね、今年になって。社長も投票で決める会社をやってみたと。実際にやってんですよね、毎年。
北條
ヒヤヒヤしてるっておっしゃってましたよね。ヒヤヒヤというか、毎回自分が降りるのかもしれないっていうね、そんなことをおっしゃってたのを覚えてます。
坂東
言ってましたね。私たちと同じ横浜の出身で、まだ若いですけどね。なんで知ってるかっていうと、前、「坂東孝浩のズキュン♪チームビルディング」っていうポッドキャストの番組でゲストで来てもらったんですね。
北條
ゲストで来ていただきました。ものすごく印象的です。
坂東
そうですよね。で、この手放す経営ラボのアドバイザリーにもなってもらってる方なんですけど。
北條
あ、そうだったんですね。
坂東
お願いして、はい。私も勉強させてもらってるし、この方にも個人的にもものすごく影響受けてて。私自身は2年前ぐらいにこの武井さんの話を初めて聞いて、勉強会で。で、「マジか!」と思った。「そんなことが?」みたいな。だけど、自分の所でできるとは思わなかったです。
北條
そういう視点ではなく、「そんなことできるかよ」ぐらいな感じの気持ちですか?
坂東
うん。で、もう、逡巡して、色々咀嚼して、少しずつ自分の中で理解を落とし込んでいって、「うん……やってみようかな」みたいな。
北條
へぇ~、すご~い。
坂東
でも、1年半ぐらいかかりましたよ。
北條
でも、その「マジか」と思ったときの……手放さなかったわけですよね。
坂東
手放せないです。
北條
「なんだろう、この衝撃」みたいな感じで手放さず、ずーっとあったわけですよね、1年半。
坂東
うん。
北條
それを、でも、行動に移すってジーンとしますね、なんか。
坂東
武井さんもね、10年自分なりに試行錯誤して、10年前は「ホラクラシー」っていう言葉自体がなくて、あとからそういう言葉ができてきたっていう感じで、武井さん自身は今自分の会社の経営スタイルのことを「自然経営」って言い方で、「自然」っていう言葉で書いて「じねん」っていうふうに言ってる。「ホラクラシー」っていう言葉は使ってないんですけどね。
北條
あ、もう使ってないんですね。
坂東
そうなんですよ。なんですけど、今まで色んな人にこの話をしてきて、1,000人ぐらいにはうちの経営スタイルのことを喋ってきたと。
北條
1,000人!
坂東
1,000人ぐらい話して、みんな「それはすごい!」とか「へぇ~、興味あるね!」みたいなことは言うんだけど、実際に実行したのは1,000人のうち3人ぐらいじゃないですかと。
北條
うわ。
坂東
3人のうちの1人が私だと。
北條
所長!
坂東
そう。ということで非常に応援もしてもらってて、色々、アドバイスももらったりしてくれてるんですけど。でも分かります、実行の難易度の高さは。思いますけどね。
北條
その辺も全部この本に書かれてるんですか?
坂東
そうですそうです、はい。非常に面白いです。実体験。
北條
これも実体験?
坂東
はい。武井さんは20代前半で自分でまず創業して、その会社を1年足らずで1回畳んでんですね、上手くいかなくて。で、そこからのスタートなんです。「どういう組織がいいんだろう?どういう会社づくりをしたらいいんだろう?」みたいなとこから、ゼロからつくるときにもそういう発想で。
北條
へぇ~。「今までの普通の組織じゃダメだぞ」と思ったってことですね、じゃあ。
坂東
自分が考える組織じゃ多分ダメなんだろうなって思って、「どういうやり方がいいんだろう?」っていうことで、すごい勉強熱心だし、「組織オタク」みたいな感じですね、言ったら。素晴らしいです、でも、ホント、深さが。
北條
あぁ~、深そう。
坂東
そういうような、経営者が実際に体験してきたこと、実践してきたことを書いてあるような本が最初のスタートとしては分かりやすいと思うんで。
北條
そうでしょうね。
坂東
はい。さっき出たティール組織、「ホラクラシー」っていうのはアメリカで生まれた言葉なんですけど、「ティール」っていうのはヨーロッパでよく使われてる言葉で、コンセプトは非常に似てるんですけどね。で、私たちも勉強会行きましたね。
北條
行きました。
坂東
めっちゃ面白かったですね。
北條
めちゃくちゃ面白かったです。
坂東
この、さっき言ったオススメ本を2冊の本を読んだ上で興味がある方はティール組織っていう本に行ってほしいんですけど、すげえ分厚いから。
北條
もう辞書みたいです。
坂東
ちょっとね、なかなか敷居は高いよね。
北條
はい。ただ、あの本って読みたい所から読んでも「そんなミーティングってある!?」みたいな発見があるので。
坂東
はいはいはいはい。中身は実践してる会社の事例が、ケーススタディがいっぱい載ってるので、そういう意味では読んでみると読みやすいんだけどね。
北條
そうですね。また、このティール組織の本についてはもうちょっと、私自身もね、手放す経営をもっともっと詳しくなってから触れたいなと思います。
坂東
ああ、なるほどね。
北條
うん。でも、お勧めではありますよね。
坂東
超お勧めですね。それから、嘉村賢州さんっていう方が解説されていまして、私たちもその方の話聴きにいったんですけどね、その方ゲストにお呼びしたいですね。嘉村さん。
北條
嘉村さ~ん、ぜひ。きっと聴いてくれてます。
坂東
ぜひ。
北條
ぜひ来ていただきたいと思います。というわけで、今週はここまでとさせていただきます。所長、ありがとうございました。
坂東
ありがとうございました!
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