組織を進化させるプログラムDXOテキストを開発してきた我々ですが、改めてDXOプログラムを使って組織をさらに進化させてみよう!
という試みで始まった今回の企画。ついに終盤。
今回は【Phase4階層の最適化と「場」の設計】のワークショップを記録しています。
またまた経費の件で懲りもせず、すったもんだしています・・・笑
これまでの記録も一部ですが、ワークショップの様子を記事やyoutubeにUPしたりしています。
【参考】これまでのワークショップ記録
■テレワークでアイデア出し会議を成功させる最強ツールmiro!【ラボの裏側031】
■組織のwhy/what/howを決めました
■ことばの整理編
↓こちらではワークショップそのものの動画を覗き見いただけます。↓
DXOテキスト「階層の最適化は権力の開放」
【権力】=情報・権限・お金で構成されています。これまでの組織では情報を効率的に流通さ せるためにピラミッド型の階層を生み出し、上層部へ行くほど、情報とそれに紐づく権限、 権限にみあったお金がセットとなって権力を生んでいました。結果的に権力でメンバーをコ ントロールする事になり、コントロールされる人はパフォーマンスがあがらず、コントロールする側も思ったような結果が生み出せないというジレンマが起こりやすくなる組織構造でした。
これまでの phase で情報を透明化させ、チームの役割へ権限を移譲してきました。残るは「お 金」の決裁権、誰がいくらまで使えるのかその範囲を設定することで、組織の階層は自然と 最適化されることになります。チームと経営層で同じ情報を共有し、組織の「言葉」に対し て役割と権限が明確になっていれば、お金の使い方の判断も現場に近いチームにある程度の 範囲で任せるのが合理的で、現場に近いところでお金の決裁ができるとスピード感のある意 思決定が可能となります。
※DXOテキストより抜粋
ついに「階層」に働きかけていきます。
これまでのワークショップで、情報を透明化させ、役割における権限移譲もさせてきました。
最後は、お金の決裁権を透明化させます。
手放すラボ事業では、管理会計によるお金の見える化は進んでいます。
こちら予実管理表。
お金の決裁権をどの役割に紐づけていくか?を実施するためには、その前にお金の流れが見える化されている必要があります。
これについてはこちらの前段【Phese3の「数字」を整える】で管理会計を導入していることが前提になるので、お金の流れは見える化されている状態です。
会社全体のお金の流れと状況がわかった上で、誰がいくらまで使えるのか?その範囲を設定することになるのですが・・・
主に上記写真の★マークの項目について。
やっぱり経費の使い方に話題が集中・・・笑
ここには、経営者と社員の間にかなり根深い闇がありそうです。
経費と言ってもいろんな種類があるわけです。
今回も大議論が巻き起こり、議論は次回に持ち越しに…。
ここで結論までお伝えできずに心苦しいのですが、今回は経営者と社員の間にある闇について分解してみたいと思います。
経費には二通りある
今回、議論になった「どこまで経費として申請していいのか?そのルールは?」というテーマ。
これまで多くの進化型企業をリサーチする中で、「経費の使用方法」についても多くの知見がある私たち。
ただ、経費の使い方については、進化型組織ごとに様々。
これが正解!というのは特にない。というのが結論です。
一つ、答えは?というのなら「常に見直していくスタンス」ということでしょうか。
一度決まったルールだからと言って、それに固執する必要はなく、不都合やより良いアイデアが出てきたらどんどん見直していく。
それは一つの解だと思います。
で、現状手放すラボ事業ではルールがほぼありません。
社員が個人の経費として胸張って会社に請求できるのは「交通費」くらいなのかもしれません。
この議論を通じて、「経費は請求しにくいものと、しやすいものがある」の2種類あるという事実が浮かび上がってきました。
一つ目の請求しやすい方の経費とは、直接事業推進に必要な費用。
例えば、宣伝広告費とか。
これらの費用について、金額の大きい小さいはあるにせよ、直接事業推進に必要なお金ということで、決裁権のある人が「請求しにくい…」なんて思って自腹で宣伝広告費を使う。なんてことはないと思います。
しかし、もう一つの経費。請求しにくい方の経費です。それは、その経費が個人のベネフィットに寄与する割合が大きいもの。です。
今回議論に上がったのは、
例えば
例1)「動画制作するためのソフトを買った」
購入理由:制作の効率と質を上げるため、動画作りが好きだしこのソフトを試してみたい気持ちあり。
例2)「フォトショップのセミナーに行った」
購入理由:フォトショップの腕を上げるため。自分がもっとフォトショップについて知りたい。という気持ちあり。
これらの費用は経費として請求しずらい。というわけで各々自腹で決済しております。
ちなみに、両者とも「経費で買っていいですか?」という相談はしていません。
その気持ちを分解してみると、経費を使ってその投資に見合うパフォーマンスを出せるかどうか決済する時点で分かんない。
パフォーマンスが出せなかった場合、メンバーからこんな無駄なものに経費を使って・・・!なんて思われるのが嫌だ。
そんなことを考えながら「経費で買っていいですか?」と申請するのがめんどくさい。
こんなめんどくさいなら、自腹で買ったほうがマシだ。
気持ちの流れはこういう感じになっております。笑
これは個々人の性格にもよる部分が大きいと思います。
もし、社員の中に経費における自己主張どんどんして、バンバン経費を使うメンバーがいたとしたら…他のメンバーも申請しやすくなるのかもしれません。
しかし、現状そういったメンバーがいません。
いや、おそらくどの会社でも大半がこんな感じなのではないでしょうか?
この議論をしていた時、経営者であるラボ所長坂東の発言。
「ダメって言ったことないじゃん!」
「・・・・」(し〜ん)
「いや、でも『いいよ』って言ったこともないですよね…」
「いいよ」と言われていないこと以外は「基本的にダメ」という発想が社員の中にはあります。
使って良し!とされていない経費をジャンジャン使っていたら、横領と言われてもおかしくないんじゃ?とさえ考えてしまいます。
だからこそ、「社長も含めて誰がいくらまで使えるのか?」という範囲を明確にするのは必要なんだな〜
と、改めて思った次第です。
ちなみに・・・大企業の場合
前職、私は社員4万人規模の大企業に務めていたのですが、経費についてはめちゃくちゃ厳格に管理されていました。
ズルなんて絶対できません。
誰がいくらまで使える。というルールが明確に決まっていました。
そして、経費の使徒まで明確に決まっていました。
使徒不明のものはそれが支社長だろうが経理担当の方が「NO!!!」とつっぱねていたのを記憶しています。
だから、今回のように個人的に行きたいと思ったセミナー費用なんかはもちろん自腹であり、そこに不平不満はありませんでした。
なぜなら、全員がそのルールの中で生きていたわけですから。
やはり、経費について不平不満が出るのは「不平等感」これに尽きるような気がしています。
社長ばっかり経費を使ってずるい。ここですね。
ただ、現時点で知らなくて良いことも、ある!!!
と、私は思っています。
「階層の最適化は権力の開放」
このテーマにおける本質は細かい経費の使い方、ではないと思いますがやっぱりここに話が行き着いてしまうのは「何か」あるんでしょうね〜
さて、次回がどんな展開になるのか楽しみです。
ちなみに、メンバーのオノさん。
オノさんも、何か思うところがあるんでしょうね。
このyoutubeでは珍しく所長に牙を剥いていました。
youtubeを見た私、大爆笑!!!