WHY・WHAT・ HOWの重なり合いを元に 女性を生かしたリーダーシップや組織づくりを学びたいなどそれぞれの想いを語り合います。
■ 手放す経営ラボラトリーでは、“ティール”“ホラクラシー”など進化型組織や最先端の経営スタイルを研究。また自社でも実証実験を重ねており、その様子をYouTubeやコラムでお届けしています。 また、組織をアップデートしていきたいという企業の支援をしています。
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坂東:「今日何をするかっていうと、前回僕がメモ書きで書いていたことを共有すると、why/what/howをざくっと決めました。それぞれのwhyがあって、重なり合いがあるところで何かできたらいいよねということで、僕自身は女性性を活かしたリーダーシップとか組織づくりを学び合いたいということがあったり、いっしーは僕や美乃ちゃんがパッと思いついて実践するのが楽しかったり嬉しかったりする。このやりとりの中で、あるいは出会いを通じて何かが生まれるプロセスということに立ち合ったりするということにすごく意味を感じていると。で、美乃ちゃんは自然体で生きる、あるがままにがキーワードなんだけど、それで仕事がうまくいくのか組織が回るのかということを実験したいということがあると。」
美乃:「そうですね。」
坂東:「そうですね、に結構思いがこもってたね、何かね 笑」
美乃:「今自然体って言いながら、ちょっと自分の中で自然体っていうことと全てを公開するっていうことが同義じゃないなって自分の中でしみじみ思っていたという感じです。」
坂東:「なるほど〜!気持ちがこもってた。笑」
美乃:「そうそう。」
坂東:「それもテーマかもしれないね。で、何をするかというと、女性性を活かしたリーダーシップや組織づくりを研究というのが1つのテーマではないか。とはいえこれから変わっていく可能性もありますが、ケーススタディ、自分たちのことも含めて取り上げていきながら経営者のトータルウェルネスとか、ありのままとか全体性といったところを題材にしていくのがいいんじゃないかと。それをどのような形でやるかっていうとYoutubeでの動画コンテンツ配信ということを1つ想定していて、今日もそうなんですけど、この中でゲストを招いてゲストと色々話していくこともあるし、次回どうしようかという企画会議をこの中でやってしまってもいいんじゃないか。それを観た人からアイデアもらえるかもしれないし。ぶっちゃけ今回どうだった、みたいな話をしてもいいと思うし。ということをやっていきたいよねということで、前回は企画会議の1回目だったんですけど、今日は2回目ですね。ということで、具体的にどうしようかということを話し合えればいいなと思っていますが、前回出てた中ではまずサトウ未来さん呼んだらいんじゃないかという話になってるんですけど、それは1つ分かりやすいコンテンツですよね。」
美乃:「体のウェルネスという意味でね。」
石野:「あとは女性でもありますしね。」
坂東:「そうそう。あとリーダーのパフォーマンスアップをするという意味でプログラムを作っているんですけど、女性リーダーのパフォーマンスコーチみたいな観点で何かあるんだったらそれは聞いてみたいなと僕自身は思ってるんですよね。今までは僕がどうやってパフォーマンスがアップできるかということでしか話を聞いていなかったんですけど、女性リーダーという切り口だとまた変わるのかなというのは興味がありますね。」
美乃:「そうですね。女性って心と体が一致しているというか、感情がモヤっとしていることを置いて表面的にパフォーマンス出すっていうのが難しいというか、そんなことしたら絶対病気になるなぁと思っていて、より体の健康目指すのであれば、心の健康みたいなものもすごい重要になってくるんじゃないかなってそれは絶対そうなんだろうなって思ってるところですかね。ちなみに坂東さんの場合はパフォーマンスあげるっていう意味では、睡眠っていう体からのアプローチだったんですか?食事とか。」
坂東:「それこそサトウ未来さんのやり方に従って食事からスタートして睡眠の改善、そして、体のメンテナンスから内面へのアプローチみたいなところに段階を追って移行している感じですね。ようやく最大の難関である内面へのアプローチを七転八倒しながらやってます。」
美乃:「七転八倒 笑」
坂東:「自分自身とどう向き合うかみたいなところが、これがね、いっしー辛いね〜。私はつろうございます。」
石野:「これはキツい。1人じゃ無理っすよ。」
坂東:「1人じゃ無理なのかな、やっぱ。それもちょっと抗ってますね。向き合うのがずっと避けてきたなと思っているので、向き合うのが一年前は向き合うのがすごい怖くて、それから向き合おうとする機会を避けてきたし、人からそういうアプローチされると肉のカーテンみたいにしてましたね。キン肉マンです。分からないですね。笑。ガードしてたり。それを怒りという感情で防御するクセがついてたんですよ。ですけど、そこに行かないと答えがないなという風には思ってるんですけど。でも、この1年半で食事と睡眠と体については相当スタイルが変わりました。パフォーマンスという意味では格段に上がりました。」
美乃:「そうなんですね。食事と睡眠から?」
坂東:「そうです。」
美乃:「そんなによくなかったんですか?」
坂東:「気を遣ってないわけじゃなかったんだけど、パフォーマンスをいかに落とさないという観点で考えてなかった。例えば、1日の研修をする時には昼ごはんはあまり食べないとか。それぐらいのことはやっていたけども、どういう食事をしたらよりパフォーマンスが上がるのかとか、なぜ眠くなるのかとか、そういうことから紐解いていくと食生活がまるっきり変わりましたね。食事の仕方とか時間もそうだし。だから、一時期は9キロぐらい痩せました。ぐわっと痩せて、今だいぶ戻ってきたんだけど。その状態で一回断捨離した感じだよね。今までについた肉を一回リセットして、手放して、もう一回付け直している。睡眠の改善の方が食事の改善よりも難しいって未来さんから言われていたんですけど、本当にそうだったんですよ。それまでは6時間寝れればいいというか、どちらかというとなるべく睡眠時間は短くして生ききりたいみたいな、寝るの勿体ないみたいな感じだったんだけど、今はとにかく寝ることに一番興味がありますね。」
美乃:「それってちょっとした意識の変化なんですかね?要は、寝るを惜しんで起きて、何かしなきゃっていうのと、いや、もう寝れるだけ寝た方がいいっていう違い。それこそ意識の変化なのかなぁとかちょっと思ったんですけど。」
坂東「そうね。意識が変化しないと、最終的に行動の変化に結びつきづらいと僕は思ったんですけど、まずは知識というか体感も一緒になって、気づかせてもらったのは、これもサトウ未来さんからの受け売りなんですけど、結局睡眠時間が足りないことで意欲が下がってたりイライラしたりするというのは何となくは知ってたんだけど、それを改めて実感したっていうか。僕は寝るのが勿体ないっていう貧乏臭い人間だったんで、ゆっくり寝ることがなかったけど、質の高い睡眠をやってみたら、起きた時のみなぎるやる気っていうか、あーランニング行きてー!みたいな。それまではムチを打って自分を起こして、ここでランニングに行かないなんて気持ちの弱いオレめ、バカバカ、みたいな。あ、でもやっぱりダメ。あぁ、意欲ないやる気ないオレ。。。みたいなストレスを抱えたまま仕事に行ってそれが仕事にも出ちゃうみたいな。それでもたった睡眠の取り方の違いでこんなに気持ちが変わるんだっていうことが実感できたことでぐいっと深堀るようになったという感じですかね。」
美乃:「経営者に多いと思うんですよね。私もそうかもしれないけど、何かドラマ観てても旅してても何か学ばなきゃみたいな。」
坂東:「そうそう!バラエティ観てちゃダメなんじゃないか、みたいな。みんなそれで自慢大会するじゃないですか。オレは寝ないでこれだけやってるとか。」
美乃:「確かに」
坂東:「寸暇を惜しんでインプットしてるとか、そういう武勇伝いくらでも出てくるから、そうしている人が成功してるみたいなマインドセットがあったのでそうするべきだっていう。自分が本当にありたい姿は置いておいて、経営者としてこうあるべきだっていうのがずっと強かったですね。僕の場合はね。美乃ちゃん、ちょっと違うんじゃないかしら?」
美乃:「どうなんですかね。リクルートの時はいかに仕事の量をたくさんこなすことで成果にもつながるので、労働集約型のモデルでもあるから、とにかく早く行って夜遅くまででしたね。部活もそうじゃないですか。朝練やって昼練やってっていう練習量が多い方がうまくなるっていう体育会系根性からすると仕事もやっぱりいっぱいやった方が早く上達するし早く身につくし、お客さんともたくさん会えるし。とにかくいっぱいやることが良しとされる世界観の中でけっこうずっと生きてきたけど、あえていかに緩めるかっていうことにフォーカスをするっていうことが私のテーマなんだってことを特にここ数年取り組まされてきたなぁと思ってます。」
坂東:「取り組まされてきた?誰かに?」
美乃:「やっぱり年間つけているコーチとか、スクールみたいなのに行ってるんですね。そういうところでやっぱ取り組むべきは、いっしーとのセッションとかもそうなんですけど、仕事やめるっていうよりもまずはちゃんと自分を感じるんだ、みたいな、いっしーの言葉で言うとそういうメッセージをくれる。コーチつけても結局真面目をやめるっていうことがテーマになってくるなって。責任感持って一生懸命働いている女の人って私から見てもすごくそういうところあるんですね。いやいや1回仕事辞めてみてもいいんじゃないですかってすごく言ってあげたい人いっぱいいるんですよ。あ、そっか周りもこういう気持ちなんだな、私に対してって気づきましたね。笑。」
坂東:「何か緩めちゃったら終わりっていうか、元に戻れなくなるんじゃないかとかそういう怖さもあるでしょ?」
美乃:「そうそう、今回沖縄とか行って緩いじゃないですか、けっこう向こうの人とか。で、石垣島の半分ぐらいが移住している人たちなんですよ。で、1年ぐらい移住してみたいな気持ちがふつふつと湧いてきたっていう。」
坂東:「緩めるということが結果的に経営者とか仕事としてのパフォーマンスにもいい影響を与える?」
美乃:「とか、客観的に自分自身の人生を見直して、ずっと一直線を爆走しているというよりも一回これを抜けてみてそういう人たちを横から見ることで自分は本当にどこでまた爆走したいんだろう?みたいな、レーンを出直すっていうことがやっぱりこれからの時代に必要なんじゃないかなとも思ったりします。キャリアって一直線じゃないんですよね。成人発達理論とかもそうなんですけど、波を描くことが正常だからこそ、あえて波を引き起こしていく方が実は早く進める。っていうことに気づいたんですよね。」
坂東:「気づいたんだ。実感もしている?」
美乃:「実感してますね。」
坂東:「なるほど〜!」
美乃:「だから、今きたきた、1回降りるところがある時に、無理にずっと上がろうとしないで1回はおろすともう1回ガンっと上がれる。」
坂東:「そういう意味では女性の方がライフイベントがあるじゃないですか。それはうまく活かした方がキャリアにもいい?」
美乃:「と思いますね。よくうちの役員と喋ることが、彼女は生んでも2週間でまた走り出すみたいな。それってメンタルモデルで言う価値なしモデルだったなっていうことを振り返っている。とにかく動いてないと価値がないみたいな。そのジレンマにハマっちゃってて、ひたすら動き続けてきたけど、今は彼女のテーマが1回全く動いていない自分でも価値があるって自分で言い聞かせるみたいな。」
坂東:「そういうマインドと繋がってるところがあるね。ここで休んだら乗り遅れちゃうとか。そんな自分ダメみたいな。」
美乃:「そうなんです。そうじゃなくて今私たちがちょっと前の自社ってストレングスファインダーで強みを見つけて、それをどう活かすかっていうことがキーワードでテーマでもあったんですけど、今私たちが話しているのはどちらかというともうちょっと深いところで表面的に出てきてる強みを活かそうということを卒業したよね、という感じでいて、私だったらポジティブとか社交性とかコミュニケーションをどう活かすかっていよりもメンタルモデルの方で、私だったらひとりぼっちっていう人が抱えている痛みって何なのかとか深いレベルで幸福感を感じたり、いっしーが言う足の裏から湧いている内的なモチベーションってどういうことなんだろうっていうことを自然体で、あるがままにやりたいと思えることとか、やってしまうこととかの中にこの先にやっていくことを見出していくみたいな風にけっこうシフトしてきたなっていう感覚があります。」
坂東:「なるほど〜!女性の乗り遅れないように頑張らなきゃっていうことは会社の中の評価とも結びついてるでしょうね。ラボメディアの編集長の亜矢子さんっているんですけど、生命保険会社でバリバリやっていて、早くからお子さんを生んだんですけど、お子さんを生んで産休をとって時短勤務になると、一気に収入が同期の半分とかになるらしいんです。時間短くなったけど、やらなきゃいけないことは変わっていない。だから短い時間で同じパフォーマンスを発揮してるのに、だけど給料は半分。で、出世の道も遠ざかりやすくなる。それがすごいフラストレーションだったって。つまり、会社から評価が低くなっちゃうってことは社会からそれだけ価値がないんだって思われてるのと同義になっちゃうから頑張らなきゃ!みたいな。だけど、もしその会社がそっちの方が価値が高いよねと。そういう子育てしながら働いてくれてる社員の方が価値が高いよねっていう風に評価してくれてたら全然違うかもしれないね。」
美乃:「確かリクルートもそうだったなぁ。今ではけっこう時短勤務にしても収入が落ちることがすごいそんなに多くないけど、私が勤めていた時はやっぱり全く同じ現象だったみたいですね。」
坂東:「駆け抜けてナンボみたいな。」
美乃:「そうそう。」
石野:「人材系ってそういうところあるよね。20代で卒業する業界みたいな。」
坂東:「子ども生むまで全力疾走みたいなね。よくも悪くも男女平等よね。」
美乃:「そうですね。」
坂東:「会社が男をベースとした組織構造になってるからその下での平等になっているから、子ども生もうと育てようと組織のスタンダードにそって男性と同じように頑張らないと評価がされにくいということはあるでしょうね。」
美乃:「男性にとってはもしかしたらいい枠組みなんでしょうね。」
坂東:「いいですよ。男性が生きやすい。」
美乃:「そうそう。あ、思い出したんですけど、沖縄で牛さんにたくさん乗ってきたんですね。水牛車。水牛もみんな性格が違ってて、すごく真面目に休まずに一生懸命引く水牛もいたり、おしっこばかりしながら休み休み進むのもいたり、女の子は気がすごく強くて人になつかなくてツンツンしてたり、いっぱい子ども生んで産休取りまくってるメスの水牛ちゃんは性格が奔放で規律を守ってなかったり、でも、基本的に男性の方が甘えん坊ちゃんで女性の方が気が強いんですって、水牛は。だから、男性の方がやっぱりピシピシ鞭を叩かれながら規律を守ると、力はすごい強いから発揮するみたいな。面白いなって思いました。」
坂東:「面白い。」
美乃:「性別による違いっていうのは男女平等とか言いながらも絶対あるから逆に変な平等っていう枠組みにハメちゃう方が違うんだろうなって」
坂東:「僕から見るといっしーはとても女性性があるというか、豊かっていうかそういうイメージなんですよ。早くから自分と向き合ってきてね。豊かな感性を持っててすげーなって思ってるんですよ。でも、ゴリゴリした会社でもゴリゴリ働きながら両面を持ってるという人な印象ですよ。」
石野:「ここまでの話を聞いていて感じたのが、ちょっと趣旨からズレてしまうかもしれないですが、女性ということかどうかということではなくて、組織において感情だったり、肉体をどう扱うのか?みたいなテーマってあるなと思うんです。例えば、変な話で給料や評価の面って気持ちと分離されているものが多かったりするじゃないですか。だから今言うと組織で気持ちや体がどう扱われているかっていうのは、実は経営者自身が自分にとってのそれをどう扱っているかといいうことが反映されているのかもと思っている。それが良い悪いではなくて。そう思った時にオレンジ組織っていうのは経営者が自分を機械だと思って扱って頑張ってるからそういう組織になるのかもとか。僕はグリーン組織的なこととティール的な組織のことを分けてるものというのは愛情と愛の違いにヒントがあるんじゃないかっていう仮説を持っていて、で、愛情と愛の違いは、情けがあるかないかじゃないですか。情があるかないか。よく賢州さんやティール界隈の方もおっしゃるグリーンの罠は、情けの沼に飲み込まれちゃうことなんじゃないか。」
坂東:「情けの沼とは?」
石野:「何となく共有していて一緒じゃなきゃいけないよねとか、例えば、家族だから大事にしなきゃいけないよね。血の繋がった家族だからとか。生まれ育った場所だから大事にするの当たり前だよね、っていう、イメージ的にいうと日本でいう片仮名のムラ社会。それは感情の中でもドロドロしているというか重たい感覚があるんですよね。でも、それを上手に取り扱えるようになると愛情の中の愛を選んでそれの選択で人と関わっていったりそういう制度みたいな形にしていけるっていうことによって、情けって所有したいっていう感覚も入っている気もするので、コントロールしたいとか。」
坂東:「コントロールしたい、所有したいは入ってくるね。」
石野:「そう思うんですよね。ただ、発達の段階的に観た時にオレンジっていうのは自分を機械と扱ってるから感情を全部切り捨ててるわけじゃないですか。そこから感情を開放するとそれまで押し留めていた感情の水が、よく僕古い蛇口の例えをするんですけど、古い蛇口はひねると最初泥水が出るじゃないですか。だから抑圧してた罵詈雑言みたいなものが最初は出てくるけど、それはその人の本心じゃなくて、それまでの人生でも機械のように扱っていたことで生まれてしまったサビみたいなものがある。だから、さっきの愛情の情けの沼に飲み込まれることが悪いというよりも、その沼でも愛に向かって進んでいくみたいな発達させていくっていう覚悟とか面倒くささがある。でも、それでもそうやって進んでいった先にある意味ティール的な感覚に自分がなれる。言い換えると自分の感情に対する解像度が高まったり、感情と体ってセットで捉えた方がいいと思ってるので、変なスピリチュアルとか妄想とかなっちゃうのは感情と体が分離している状態だと僕は思っているので、それが自分の体をどう扱うか、自分の気持ちをどう扱うかにつながるから、社長自らが自分の気持ちと体を大事にしないと、本当に持続可能な会社にはならないって、自分がそうしているから社員もそうした方がいい、そのための仕組みはティール的なものがよさそう。みたいなそんな風に反映されていくんじゃないかなというのが今お聞きしてて、それを集約すると、組織における心と体をどう扱うかっていう頭をどう扱うかってここまで僕らじゃないところで議論されてきているけど、その領域は扱われてないし、ティール組織という本が出てグリーンといった概念が出てきたことでそれをテーブルの上にあげて話し合っていきやすい土壌が整ってきたんじゃないか。とはいえけっこうみなさん手探りかなと。僕は感情の共有は対話の中で大事という文脈はあるんですけど、感情の中には錆びた感情というか、今思ってないけど、過去に握りしめた感情もあるので、それもセットで共有し合おうとやり続けるから沼になっちゃうと思う。それはあなたが過去この時に感じたことじゃない?そのことは別で向き合ったら?というやりとりができるようになっていくことが愛情から愛の方に進んでいくという感覚があります。」
坂東:「それも、発達段階が上がる時には葛藤を乗り越えないといけないということだから、葛藤が今言う情けの沼みたいなものかもしれないね。古い水道管から最初は赤い水が出るけど、それは葛藤だとして。それを出さないと綺麗な水が出てこないという感じね。感情や肉体をどう扱うかっていうのかって、肉体をどう扱うってことについてはどういうイメージなのかな?」
石野:「そうですね。言語化が難しいんですけど、いくつか観点があって、今聞いていただいてもっと言語化できるんだなと思ったんですけど、頭で自分だと思っているもの持ったとしても、その自分の中に実は今この瞬間に自分のお尻と椅子が接しているところの感触とか抜けてたりするわけですよね。そこに気がつくっていうのはマインドフルネス的なアプローチだと思うんですけど」
坂東:「体の感覚を大切にするみたいな。」
石野:「体の感覚に気がつき続けるみたいな感じですよね。」
坂東:「体からのメッセージということとか、自分の体を大切にするっていうこと。さっきの食事や睡眠、あるいは体のメンテナンスということを通じて体そのものを大事にするという2つのポイントだなと、僕自身にとっては理解しました。逆に言うと頭でっかちになって頭偏重になっていましたね、僕はね。」
石野:「僕も完全そうですね。笑。」
坂東:「体とか心はマシーンのようにコントロールできるものって思ってたのでオレンジ型の発想でしたね。」
石野:「それこそ美乃ともよく共有しているんですけど、ライフシフトの過去の延長上にならない時って頭って頼りにならないんですよね。何でかっていうと、基本的にビジョンや夢って過去の経験で得た素材を基に描くものですから、身も蓋もないことを言うと過去の繰り返しになりやすいんですよね。でも、体っていうのは、体と関係を育んでいくと体が行きたがっている方向がわかってくるようになる。そうすると今まで選んでなかったコミュニティだったり、情報だったり、人だったりを選んでいくようになる。で、事後的に頭がお前こっち進みたかったのかって分かるみたいな。それって結構ライフシフトの時の作法で大事だなと思いますし、今日はっと思ったんですけど、例えば経営者の方にとって体がお前どっち進みたがっているって呼びかけることってティール的な組織でいうと存在目的ってこの組織がどこに向かおうとしがたっているかっていう問いってあるじゃないですか。それとちょっと似てるなと思いましたね。この体、お前どこへ進みたがっている?という自分を感じる感性を持たずに組織という共同幻想がどっちに向かいたがっているかっていうことをキャッチするのは難しいのかもって思いましたね。」
坂東:「そうかもしれないね。自分に対しても情け、情けって所有とかコントロールの産物っていうのは僕はすごく分かりやすかったけど、自分の体や心にもコントロール願望があるとつい会社に対してもそういう風に思っちゃうし、他人に対しても思っちゃうっていうことはあるだろうなと思ったんで、そこらへんは深掘りしていきたいなと思いましたが、そろそろ時間なんでクロージングしていきつつ、なかなか面白い話ができましたね。1人ずつチェックアウトして終わりましょうか。」
坂東:「愛情と愛の違いは、個人的にも大きなテーマだと思っていて愛情の情というのはさっきも言ったけど、所有とかコントロールが入っているのは本当にそうだなと思っていて、親の愛、親の愛情ってことになると子どもは私のモノっていう所有感とか子どもをこういう風に育てたいっていうコントロール願望、それが入ると愛情になるんだなぁというのはうちでも子育てしてて常々思うことがあるので。自分に対しても情けがかかってくると、俺のものだし、俺の体だからということでコントロールしたいっていう気持ちが入るとそれは愛情であって、自分に対しての愛とはまた別になるんだなということが思ったことでした。愛の男になりたいです。」
石野:「めちゃめちゃいい話じゃないですか。」
美乃:「なるためにはどうしたらいいと思うんですか?」
坂東:「それが超難しい。コントロール願望、煩悩を手放さなきゃいけないのでこれが超難しいね。かなり深く根付いてるから大きいテーマだと思います。」
美乃:「それができたらゴールですよね。全てにおいて。でもそれがなかなかできないのが人生なんでしょうね。」
坂東:「だし、その葛藤も含めて自分の人生という気はしつつ。そう思いました。」
美乃:「私が印象的だったのは、ライフシフト時には頭があまり使われないというか、基本的にビジネスとか社会で生きていくときって頭を使いながら生きてると思うんですけど、最近マインドフルネスっていうキーワードが普通の企業の中でも取り上げられるようになってきていて、頭だけで考えていることだけが全てじゃないというか。感情とか、さらにその下の腹から湧いてくる精神の声とかそっちにも目を向けてみようっていうことって言われつつもあるけれども、瞑想とか座禅を組んだりとかしながら。そっちの声をどこかで聞きたくなるんだろうなっていう風に思って、でも聞きたくってきている本能というか、お腹からの声を無視し続けて生きてきている人たちや組織の中の人たちにとって改めてまさにお腹からの声を聞く時って最初にどわーって泥が出てくるとかっていう、今日はそこが私は印象に残ったかなと思います。泥を見るのが嫌だから出すのが嫌だからみんなおさめてるけど、それを一番最初の話にもありましたけど、すべて出すことがいいことなのかとかってこともまた改めて葛藤があるし、みんなそこで戸惑うんだろうなって思いました。私個人で言えば、やっぱりそこは全部出してでも見てみたいっていう欲求が見えてきてるので、腹を割って話し合う仲間達と共に何かお腹の中を割ってぶつけあいたいなという欲求があるなと改めて気づきました。」
石野:「今日の動画には出すか分からないですが、一番最初の頃に話してた組織において現実的な数字とか評価みたいな話にも関係があるし、女性のテーマにも関係がある、組織においての感情とそれに紐づく肉体みたいなテーマがけっこう出てきたのがすごく面白かったなと思いますし、それをどう取り扱っていけばいいかっていうのは色んな経営者にとって緊急性の高い課題感な気がしたので、個人的にはそのテーマがけっこう出てきたこととそれに関する色んなダイアログできそうだなって思ったのですごく実り多き時間だったなっていうので、このもっと話したいなという気持ちが残っているままなのがいいなと思いました。」
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